文春文庫
怪談―男と女の物語はいつも怖い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167476182
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

昔の恋人同士、不倫の関係、友だちの奥さん、別れた女房──きっと誰の脛にも傷はある。様々な男と女の「ちょっと恐い話」を収録

内容説明

結婚を控えた田端と奈穂は、人も羨む似合いのカップル。今日も仲人を頼んだ部長の家で、心尽くしの前祝いをしてもらう。上機嫌で田端がひとり暮らしのアパートに戻ると、差し出し人不明の、粗末な茶封筒が届いている―。表題作ほか、脛に傷もつ男女におとずれる恐怖の瞬間をとらえた傑作短篇が勢揃い。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リッツ

28
久しぶりに再読。懐かしい~。表題作は、美しい婚約者を糾弾する手紙を受けた主人公、過去には寛容であろうとしながらもやはり気になる。ひょんなきっかけで差出人が判明して…これはイヤだなぁ~、私だったら無理かも?他も男と女の闇の駆け引きがリアルで幽霊とか出てくるわけじゃないけどゾッとする(げっそりかな?)短編集。上手くやってるつもりでも落とし穴はあるよね~と。一話のつわぶきの花はシンミリ好きです。2020/08/03

としP

25
各話の感想。「怪談」: 本当に男と女のことは拗れると怖いもんだ。「朝」: 浮気する男も男だけど、この女はめんどくせーなって感じ。浮気するならもっと分別のある女にしろよと言いたいが、中年男性にとって20代前半の女性の魅力には勝てないのだろうか。「私の好きな写真」:今よりも昔のダサい写真を見て幻滅、それどころか「許すわけにはいかない」っていうのはどういう心情なんだろう。「いらつく理由」:抱かれることを想像して「からだの奥で果汁がとんだ」とは、官能的であり、女性の若々しさを表現するのに上手い言葉だと感心した。2016/09/10

菜花@ほのおかくとう協会門下生

11
男女というか、女が怖いです。よその旦那を奪う女、旦那を誑かした女の素行をその女の恋人にバラす女、自分の魅力を確かめるために男を利用する女…。一番印象に残ったのは、昔寝た男が結婚するということで寂しくなる女ですね。寝たけど好きになれなかったとぐちぐち言うなんて格好悪いし、すり減っちゃう。そういう人とは寝ないで、あのときあんなことあったわねと笑い合いながら、もしも寝てたらどうなったんだろうと少し切なくなるのが一番いいと思うんだけどな。あとがきにあったように、怖いから女なのかな。それでも、女でいることは面白い。2016/11/19

まきこん

11
★★☆☆☆男女間のちょっと怖い話の短編集。怪談という題から、もっとおどろおどろしい話を想像したが、怖いというよりは、滑稽な話が多かったような。そういう意味では、朝がスピード感あり、恐怖感ありで面白かった。前田くんの嫁さんは、不倫に落ちていくような流れを淡々と描かれていて、ある意味怪談。2015/04/26

rakim

8
誰もが心の中に持っている負の感情とか羨望とか虚栄心とかをわかりやすい言葉で普通にサラリと書いてしまうから(女性としては)つい目が離せなくて林真理子さんは人気作家さんなんでしょうね。これを「怪談」というなら世の中は怪談だらけ?かもしれない。2012/12/06

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