出版社内容情報
反共産主義の明確な世界観、講和問題や日本の西側選択における指導的発言、高い教養と文業により一世の師表と仰がれた碩学の生涯
内容説明
小泉信三は、経済学者であるとともに優れた教育者であった。詩歌を愛誦するとともにスポーツを楽しむ人であった。学殖豊かであるとともに気骨の人であった。青年を愛するとともになれなれしくさせない人であった。「日本の師」と仰がれた巨人の生涯を、弟子であり、経済学者・教育者でもある著者が心血を注いでつづる。
目次
1 学にて立つ(正金銀行支配人小泉信吉氏の死;慶応修学;テニス・マン一途;大学へ進む;留学まで)
2 教授時代(開講・結婚;マルクス価値論論争;木曜会;『師・友・書籍』の世界)
3 慶応義塾長として(塾の徽章;信吉君戦死;塾長を辞す)
4 東宮職参与と文筆生活(ヴァイニング夫人;共産主義批判の三部作;平和論)
5 福沢研究(父の影像;福沢奮幹の研究)
6 晩年の日々(最後の学術講演;皇孫御命名と帝室論;遽かなる終焉)