文春文庫
洛中の露―金森宗和覚え書

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167461126
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

飛騨高山城主の座をなげうち、茶道に突き進む男が巡り合う、不思議の数々。宗和流創始者の生き方を丁寧に描く7つの歴史掌篇。

内容説明

大坂冬の陣後、つかのまの平穏な日が続く京、洛中に、一人の世捨人が暮していた。名は金森宗和。飛騨高山藩主の嫡男であったが、父より廃嫡された故である。茶の湯では名の知れた宗和の許には、大坂方や徳川方、様々な人が出入りしていた。最後の闘い、夏の陣で宗和は思わぬ事態に巻き込まれるのだが…。連作歴史短篇集。

著者等紹介

東郷隆[トウゴウリュウ]
昭和26(1951)年、横浜市に生れる。国学院大学経済学部卒業。同大学博物館学研究助手、編集者を経て執筆活動に入る。「大砲松」により平成6年度吉川英治文学新人賞、「狙うて候―銃豪村田経芳の生涯」により平成16年度新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yusuke Sugahara

1
大坂陣直前の京という舞台,穴山梅雪,織田常真など重要な役どころの選び方が絶妙.やけに詳細な茶道具の来歴の解説は研究者でもあった作者の面目躍如か.予備知識なしで読んだので最終章はびっくりの展開.2021/06/15

クロネコ

1
「きれいわび」の茶人にして金森長近の孫、金森宗和の大阪夏の陣前後の奇譚。帯にある「古田織部をつかまえろ!」に惹かれて思わず購入(笑)。連作短編でいつまでも織部が出てこないので「この帯どーなんだ」と思ってましたが、最後はどーんとおいしい役者を演じてくれた。小説としてはやや堅めのタッチで人名や表現が難しいので慣れない私は電子辞書片手に、という感じだったけど、「へうげもの」ファンである程度時代背景や人物が頭に入ってる人なら結構楽しめるのではないかと。茶道具ブームでもある私には色々楽しく、奇譚としても面白かった。2011/05/10

wasabi

0
茶筅、簾、茶入、茶杓、茶碗といった茶道具を挿話の種にして、おむく斎こと宗和のもとに胡乱な人物たちが絡んでくる。肌の黒い異国人、さらには幻術遣いまでが楽しませてくれるのだ。2012/11/21

yossi

0
★★2010/08/15

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