文春文庫
戦国名刀伝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167461102
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

無類の刀好きだった秀吉は膨大な量の名刀を収集していたが、中に「にっかり」という不思議な名と由来をもつ一腰があった―。古来、刀は武器としてのみならず邪を祓い、身を守護すると信じられた。ゆえに、武将たちは己の佩刀に強いこだわりを抱いた。知将、猛将と謳われた武人たちと名刀との不思議な縁を描く傑作短篇集。

著者等紹介

東郷隆[トウゴウリュウ]
昭和26(1951)年横浜市生まれ。国学院大学経済学部卒業。同大学博物館学研究助手、編集者を経て執筆活動に入る。『大砲松』により平成6年度吉川英治文学新人賞を受賞。該博な知識を操る本格歴史小説の他、伝奇的作品にも定評がある
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感想・レビュー

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yoshida

124
武人と名刀の短編が8編。個人的に名刀や武具が好きなのですが、「にっかり青江」と「景秀」以外は知らず、奥の深さを感じました。どの短編も味わい深く良い作品に出逢えたと思っています。佩刀と共に生きた武人の生き様に哀愁を感じます。「このてがしわ」での細川幽斎と細川家の世継ぎ争い。「伊達脛巾」での、伊達政宗と豊臣秀吉の駆け引き。政宗が弟を斬った「景秀」を佩刀にした哀愁。そして「景秀」の切れ味。「まつがおか」での加藤嘉明と鯛助六の変わりゆく関係と栄華の果て。名刀にまつわる伝承は多いと思うが、小説としても楽しめました。2016/10/01

yamakujira

7
名刀にまつわる8編の短編集。刀についての蘊蓄に終始するのではなく、物語として楽しめるのがよかった。戦国時代のことだから、名刀といっても工芸品ではなく、実用価値が求められるのは当たり前だけれど、それぞれの刀がどれだけの血を吸ったのだろう。贋作でも名工が作れば名刀になり得るという「かたくり」は、真贋論争を皮肉るようで興味深い。刀に意思を感じる「まつがおか」みたいな、名刀よりも妖刀っぽい話が好きだな。 (★★★☆☆)2016/04/09

夜行ぬえ

3
どうやら再読 百物語みたいな本でした。オチが後書きの「本が出ると同時ににっかりが発見された」 すげえやにっかり…これぞ人を食った話! というか表題作(にっかり)は落語っぽいですね、三段オチだ2015/05/19

えびえび

3
曰くありげな刀を題材にした作品です。 刀の銘や登場人物があまりメジャーじゃないせいか背景がすぐに理解できず読みにくく感じました。銘などに詳しい人なら楽しめると思います。2011/10/19

茶々太郎

2
昨今の刀剣ブームに便乗したわけではなく、かねてより日本刀好きであったためのチョイスであると言っておきたい。とりあえず可もなく不可もなく。時代物は難しいのう。2015/09/17

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