内容説明
人気映画「男はつらいよ」で26年もの間、人々に親しまれた主人公・車寅次郎だが、演じた芸人・渥美清の実像は闇の中である。なぜ、彼は私生活を隠し、「寅さん」の仮面をつけ続けたのか?謎に包まれた人気芸人を分析し、深部の秘密に迫る。他、生き方自体が芸である数多の芸人達から、心豊かに暮らす知恵を学ぶ。
目次
1 渥美清と田所康雄と車寅次郎(巧みな売りこみ;死に方も芸のうち;出発の地、浅草 ほか)
2 芸人という生き方(牧野周一―ひとつの批評で甦った自信;五代目古今亭今輔―「わたしゃ昔から頑固でして…」;七代目橘家円太郎―橘家円太郎ことしも売れず ほか)
3 芸人の本、芸の本(吉岡範明「渥美清・役者もつらいよ」;長谷川幸延「大阪芸人かたぎ」;沢田隆治「私説コメディアン史」 ほか)
著者等紹介
矢野誠一[ヤノセイイチ]
昭和10(1935)年、東京生れ。麻布学園、文化学院に学ぶ。演劇・演芸評論家、コラムニストとして活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ホークス
10
矢野さんの著書としては変わった趣向の本だと思う。第一部は渥美清についての研究。第二部は昔の芸人や俳優のインタビュー集。第三部は芸人や芸に関する書評集。含羞を含んだ少し青くさい論調で、考察を重ねていく。その書き振りに何となく安心を感じるのは、自分も著者同様天邪鬼だからか。解説にもある通りとにかく選択する芸人が渋い。半分は知らない人だが、想像しながら読むのも面白い。「拝金思想」「(昔は)精神的な豊かさがあった」などの紋切り型の言葉は、世代による文化の違いということにして読み飛ばした。2015/11/20
いちはじめ
0
渥美清のことなど、という副題がついているが、三部構成のうち渥美清について書いた部分が精彩を欠いていると思う2001/11/16
ryoah_upload
0
渥美清目当てで購入。あまり記憶に残らなかった。2019/12/02
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