出版社内容情報
浅草のアパートで見つかった丸の内OLの遺体。「昼はOL、夜は娼婦」、取材したノンフィクション作家が辿りつく意外な真犯人。
丸の内OL絞殺事件、「昼と夜」2つの貌が呼び寄せた悲劇
浅草のアパートで見つかった丸の内OLの遺体。「昼はOL、夜は娼婦」、取材したノンフィクション作家が辿りつく意外な真犯人。
内容説明
浅草の古びたアパートで絞殺された女が発見された。昼は大手旅行代理店の有能な美人OL、夜は場末で男を誘う女。被害者の二重生活に世間は沸いた。しかし、ルポライター・笹尾時彦はOLの生い立ちを調べるうち、周辺で奇妙な事件が頻発していたことに気づく。「騙りの魔術師」が贈る、究極のミステリー。
著者等紹介
折原一[オリハライチ]
1951(昭和26)年生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て88年に『五つの棺』(後に改作して『七つの棺』)でデビュー。以後、大胆な叙述トリックを駆使した本格ミステリーからトラベルミステリー、サスペンス、ホラーと幅広い作風で活躍。95年には『沈黙の教室』で第48回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たらこ
67
東電OL殺人事件を題材にしてあるという事で手に取ってみました。事件からはかなりかけ離れた物になってしまってましたが、騙され騙され…犯人がわかった時の爽快感至りました。復讐心に燃える人間の怖さを見た。2015/05/24
加賀恭一郎
48
犯人当ての小説は、意外な人物を予想しとけばだいたい当たるがこれは。。またも折原さんの術中にはまりました。〜者シリーズもあと2作。個人的には遭難者以外は満足しております。2016/02/26
yumiko
44
「東電OL事件」を題材に、著者の大胆な発想が加えられた長編ミステリー。主人公であるライターが初っ端から脇が甘くてダメダメなのが気になるも、これが伏線か?と思いながら読み進める。次から次への情報に翻弄され、頭の隅に追いやられていた途中途中の違和感が繋がり、最後にドカンとぶっ放される真相は、驚きの一言。「騙りの魔術師」との呼称に納得のラストだった。でも正直なところ、驚愕の結末!的な推理物を求める人向きなのでは。人の気持ちってこんな風に動くかなあと感じてしまった私は、もう少しパズル要素のない推理物が好き。2015/06/04
tengen
35
キャリアウーマン、そして娼婦。 二つの顔を持つ丸の内OLの大河内奈美が殺害された。 彼女の死を探索するライターの篠尾時彦。 ノンフィクションの取材を続け事件の真相に迫る。 ☆彡 こんなに長くする必要あったのかな…2020/11/30
すたこ
33
★★★構成は面白いんだけど、ちょっと長すぎた…。途中で飽きてしまって、何度もリタイアを考えた。結末も予想とは違ったものの驚きもあまりなく、少し残念。でも、ゾワゾワっとしたラストは、次々と色んなことが暴かれ衝撃だった。恐怖!2018/09/15