出版社内容情報
定年夫に冷たい妻たち、きちんと挨拶する子の薄気味悪さ、80代仲間の会話の中身……笑って怒って哀しくて、なぜか元気が出る!
内容説明
今や、女性は知的に論理的になり、「我慢」という言葉はカビの生えた古墳になってしまった。耐えなくてもすむ世の中、要求し文句を言えばいい世の中―これが五十年かかって手に入れた幸せの形なのか!?スッキリ生きるために、ついには人の感情まで切り捨てるに到ったこの時代の目を覚ます、共感・納得・爽快なエッセイ集。
目次
ラッパ吹く前に
真面目さの悲劇
スッキリかジタバタか
ああ心配でたまらない
スリコミについて
温泉騒動と猫騒動
進軍ラッパは錆び加減
不思議だらけ
子供の悲劇
知性ありやなしや〔ほか〕
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
大正12年大阪生まれ。甲南高女卒業。戦後、「文芸首都」の同人となり、小説を書き始める。昭和44年「戦いすんで日が暮れて」で第61回直木賞を、昭和54年「幸福の絵」で第18回女流文学賞を受賞。ユーモアにいろどられた世相風刺と、人生の哀歓を描く小説やエッセイは多くの読者のこころをつかむ。父の作家・佐藤紅緑、異母兄のサトウハチローを始め、佐藤家の人々の凄絶な生の姿を描いた大河小説「血脈」の完成により、平成12年第48回菊池寛賞を受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あやっぴ
30
母がどんな本を読んでたんだろう、と気になり書棚からとり出した一冊。大正生まれの佐藤愛子さんのエッセイ。人生の大先輩でありながらお歳を全く感じさせなく、エネルギッシュで洒落がきいてて内容もすごく面白かったです。私の母も佐藤愛子さんと似たような人でした。宝物としてこの本を大事にしよう!(*'ω'*)2017/02/06
4丁目の父ちゃん
11
佐藤愛子さん、名前はよく聞くがどんなお方だろうか? タイトルが面白そう 読んでいき楽しい、うなづく、その通りや...... 「幸福のソフト5五箇条」ちょっとだけ意識してみようかな。 やはり大阪のおばちゃんは強い!!2018/01/25
退院した雨巫女。
6
《私-図書館》愛子さんの未読のエッセイみつけて、一気に読む。2020/07/30
カリン
6
「90歳、何がめでたい」の80歳バージョンだろうか。この人はいつも時代を上手く切り取っているなと感じる。2018/05/01
佐藤ゅ
3
最後、三田佳子の話で私は泣いた。何の取り柄も無く平凡な私でも三田佳子の苦しみはわかる。よくわかる。だから愛子先生の怒りに泣く。きっと愛子先生も涙を流されたことだろう。 2024/02/29