内容説明
締切間際に押し掛けられ、つい貸した百万円。ところが相手はいつの間にやらトンズラしていた。しかも我が家の車(ついあげた)に乗って!しつこい無言電話に老犬タローの世話、孫の質問攻めでヘトヘトの合間に、漸く花粉症の特大ハクションを連発する毎日だというのに、嗚呼!読めば元気が湧いてくる“我が老後”第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
146
人にだまされてすぐかっとはなるものの、あっけらかんとした感じで自分のことを客観的に書かれています。ですのでいやみな感じもなくからっとした感じが読んだあとでも残ります。飼い犬の最後もそんなにじめっとしたことがなく読めました。2017/01/19
パフちゃん@かのん変更
51
佐藤さん72歳から74歳のエッセイ。『止まらん病』が笑える。佐藤さんの文章も『止まらん病』だと思う。勢いがあって、頭に浮かんだ事柄を一気に書き上げていらっしゃる印象。おそらく手は自動書記状態なのではないだろうか。それでいて読みやすく面白いのはさすが。遠藤周作氏との思い出が心に残った。同じ年、遠藤氏が幼馴染と言ったのも頷ける。貝柱の話だの蛸の姿干しの話だの、葬儀の席にはどうかと思うが、お二人の遠慮のない親しさを感じさせる逸話である。2017/05/01
mick
1
病院でのお供。笑いをこらえながら読んでいると、待ち時間が長くても苦痛じゃない。タローの飼い方を読み「昭和の犬」を思い出す。遠藤周作も好きな作家。やはり通ずるものがあるのだな。2014/09/01
rinrin3
1
佐藤愛子さん、一時は”男性評論家”とも呼ばれていたようで、このあっさりとした人柄でなぜ?と新しい作品から読んでいる私には不思議。2014/02/08
すえ
1
中山あい子さんの指摘が的を射すぎていて爆笑しました。今回は主に治療師Kさんの話と愛犬タローの話、あとは女学校時代の友達の話でした。類は友を呼ぶんだなぁ。(★★★☆☆:面白かった!)2012/07/09