出版社内容情報
七◯年十一月、市ヶ谷の死地に赴く三島から「檄」を託された記者が四半世紀の沈黙を破って描く哀切の名篇。第十回新潮学芸賞受賞
内容説明
1970年11月、市ヶ谷台に赴く三島は、決死の『檄』を二人の記者に託した。うち一人が本書の著者・徳岡孝夫である。なぜ三島は『檄』を徳岡に託したのか?二人の交友の中に立ち現われる三島は多彩で、実に「面白い人」だった―あの時から四半世紀を経て初めて語られた哀切の三島由紀夫像。第10回新潮学芸賞受賞作。
目次
第1章 死者と対話するように
第2章 初の体験入隊
第3章 「四年待つた」とは?
第4章 バンコクで再会
第5章 プールサイドの会話
第6章 『和漢朗詠集』の一句
第7章 林房雄にからむ謎
第8章 いつ死ぬ覚悟を?
第9章 その前夜まで
第10章 十一月二十五日
第11章 死後