出版社内容情報
日本文学の歴史に脈々と伝わるエッセイの歴史と伝統を受けつぎ、有名人から市井の人まで53篇の佳品を収めた84年版エッセイの名鑑
内容説明
人世の一断面を鮮やかに切りとった作家の名品、自分だけしか書けない貴重な体験を描いた市井人の佳品、該博な知識を披瀝した学者の好篇、思いがけない一面をさらりと披露する有名人の妙篇等々、昭和58年中に発表された全国のエッセイの中から有名無名、自薦他薦を問わず厳選した珠玉作53篇を収録した’84年版エッセイの名鑑。
目次
ソルジェニーツィン覚書
異聞在原業平
帽子の魂
花のタカラヅカ
ガンバレ、ガンバレ、牧羊子
遠野物語拾遺
教育を職業としない教育者
蜻蛉の細きは母の魂か
中野重治の形見
川島芳子
白系露人イワノフのこと
魚心さんと志功と私
伊吹武彦さんのこと
テネシー・ウィリアムズに逢って〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
11
八百編から厳選された「珠玉」のエッセイであれば全て名文であるのが当然のところだが、遠慮してともかく悪文でない文章を読みたい、その一念だった。依岡顯知も扇谷正造も日本語の乱れを嘆く。では彼らの香ばしい文章をご堪能あれ。「校庭での芳子は、長い綱を二人で持って、高く高く張って、とび上がって、片足をひっかけて下して飛ぶ縄とびの名手で」(田中澄江)、「四年生の男の子が壇上に立って集まった生徒たちに、断乎あの教師を謝罪させるべきだとよびかけている」(中西進、壇上に立っているのは誰でしょう)、「それ(開戦)から戦後まで2019/12/22
クジラ
0
30年近く前のエッセイのためか、頭にスッと入らないモノが結構あった。印象深かったのは、戦争に関するエッセイが多かったこと。段々と戦争体験を持つ人が少なくなっていく中、戦争に関するエッセイは色あせないで残していきたい。2010/07/19
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