文春文庫
道路の権力―道路公団民営化の攻防一〇〇〇日

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  • サイズ 文庫判/ページ数 520p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167431129
  • NDC分類 514.06
  • Cコード C0195

内容説明

道路公団こそ日本の権力と利権の中枢であり、政界のタブーであった。その民営化実現を小泉首相から託された著者は、あらゆる妨害、隠蔽と戦いながら、公団の利権構造、税金ばらまき、談合・天下りの実態を明らかにしていく。そしてついに民営化を実現するまでの1000日にわたる壮絶な戦いのドキュメント。

目次

第1部 行革断行評議会篇(聖域に挑む;実力者たち;九三四二キロという旗;変人の戦術)
第2部 道路公団民営化委員会篇(民営化委員会発足;総裁たちの弁明;「凍結」の道路;論破;最終答申;国民の選択)

著者等紹介

猪瀬直樹[イノセナオキ]
作家。1946年、長野県生まれ。『ミカドの肖像』(86年)で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『日本国の研究』(97年。文藝春秋読者賞受賞)は、政界の利権、腐敗、官僚支配の問題を鋭く突き、小泉首相から行革断行評議会委員、道路公団民営化推進委員に任命される契機ともなった。他にも、メールマガジン「日本国の研究」を主宰、政府税制調査会委員、東京大学客員教授など幅広い領域で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Willie the Wildcat

33
既得権益を巡る攻防。異なる立場、故に異なる視点・利権。政官財が凌ぎを削る中での最終答申。紆余曲折はあるが、”7人の侍”の結晶!ぶれない”柱”(小泉首相)の存在が肝。今井委員長の”ブレ”をも、当然の成り行きとして受け止める小泉氏の言動が印象深い。一方、見所は、やはり抵抗勢力との神経戦。皆さん、(”大人”なのか)狸ですよね~。(笑)(都知事としての評価は別として)民間人としてやり抜いた著者の肝にも賞賛。2015/02/06

さっと

8
我がふるさとにも高速道路は通っている。下の道でもスムーズなはずなのに、なぜ、こんな辺鄙なところに敷かれるのか、シカの通行量のほうが多いんじゃないか、と開通当時はよく揶揄したものである。あるときは政治家の票集め、あるときは地元への還元(公共事業発注)、あるときはお偉いさんの天下り先・・日本の道路事情は、最たる利用者の国民のことなど眼中にないようだ。というわけで、小泉政権下で行われた道路公団民営化の舞台裏の詳細なレポート。民営化された事実はそれとして、今後も民営化された成果など監視する必要がありましょう。2017/01/13

jiangkou

5
猪瀬氏による道路公団民営化のノンフィクション。民営化案を猪瀬氏がつくり官邸と連携しながら政界の道路族と話しをつけ、民営化委員会がつくられ、審議という話。民営化委員会ができるまではニュースでよく知る話で面白みはないが、委員会での細かい議事は面白かった。公団民営化の後に郵政民営化があったのだが、それがそもそも財政投融資の一体改革だったというのが面白かった。正直作家としての文章力は疑問符だったが、内容はためになった。2016/12/10

nakmas

4
政局中心でなく、政策の決定過程をこれだけ詳細につづれるって、どういうメモや記録の取り方してるんだろ?全部頭の中で整理している可能性もあるのかな、などと考えてしまう。2015/06/03

Eiichi Ozaki

2
既得権益側との攻防は迫力満点。権力形成の裏側を垣間見た様な気になる。官僚の抵抗ってのはとにかくセコイの一言なんだけども、重量感ある内容と併せて読後の疲労感はんぱなかったです。2013/09/24

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