出版社内容情報
五億円を運んだ笠原運転手をはじめ、巨悪の深淵をのぞいたまま死んでいった事件の脇役八人の軌跡を掘り起こした異色ドキュメント
内容説明
総理の犯罪・ロッキード事件の背後に、脇役たちの夥しい死があった。金を運んだ笠原運転手、児玉誉士夫の黒子・福田太郎、元全日空社長・大庭哲夫、元丸紅社員、新聞記者、担当判事…。彼らの死に至る軌跡を掘り起こし、戦後最大の疑獄事件が持つもう一つの素顔を浮彫りにした、気鋭のノンフィクション作家の力作。
目次
序章 象徴としての角栄、象徴としての死者
第1章 5億円を運んだ男の災厄―笠原政則
第2章 「航空界のジョン・ウェイン」が遺した火宅―大庭哲夫
第3章 黒幕を操った日系二世の存在証明―福田太郎
第4章 空白の遺産―平和のなかの“戦死者”たち
終章 そして角栄だけが残った