文春文庫<br> 恋愛小説館

文春文庫
恋愛小説館

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  • サイズ 文庫判/ページ数 231p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167420062
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

上司の妻と通じた会社員、老女と再婚する老作家、婚約解消を言い出せず形だけの新婚旅行に出た二人など種々の愛の形を描く短篇集

内容説明

上司の妻に誘われながら一度のキスだけで遠ざかる青年(「組歌」)、結婚をとりやめたのに形だけの新婚旅行に出た2人(「淡味の蜜」)、転勤してゆく隣室の主人を見送る人妻(「空き部屋」)、老いたるお手伝いさんとの再婚を決意する作家(「捨て石」)…。さまざまな愛の形を、静謐な筆に描き出した珠玉の短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶうたん

7
最初の数編を読んでピンとこないと言うか今ひとつの印象だったが、すぐに面白くなり満足して本を閉じることになった。本書はミステリでは無いが、そんなことは関係なく傑作短編集と言っても良いのでは無いか。タイトル通りで様々な情景が描かれるが、いずれも登場人物の感情が鮮やかに浮かび上がり、読むものを捉えて離さない。特に最後の「捨て石」は滋味溢れる逸品で心を打たれる。老境に入った主人公の想いがリアルで、書かれた時の著者の年齢を考えると驚異的だ。全作品を読まなければならないと言う思いを新たにした。2024/04/08

マヌヌ2号

5
うめぇんだよな~。恋愛についての短編10本が入ってるんですが、こういう話を書かせたら連城は強いなと改めて思わされました。竜夫のキャラと幕切れの余韻がサイコーな「淡味の蜜」と最初1ページのよさにノックアウトされてからそのよさがずっと続く「捨て石」が個人的ツートップ。この2編は読後も場面が頭の中に残ってる感じがしました。脳内にシーンを描きやすいというか、やっぱ連城作品って映像的なんよな。ミステリっぽい「かたすみの椅子」「片方の靴下」もすき。あと、「ふたり」はこれ百合じゃんってなってテンション上がりました(?)2017/09/09

浅木原

2
昭和の薫り漂う10編。『新』の方はピンとこなかったけど、こっちはなかなか。個人的なベストは「片方の靴下」。子供同士!子供同士!と思ってたら以下略。しみじみとした老境小説の「捨て石」もいい。「裏木戸」「淡味の蜜」「空き部屋」あたり読んで思うけど、20ページぐらいの長さだとあんまりドロドロしない話の方がいいと思うんだ。ドロドロの一歩手前ぐらいの話の方が長さに見合った余韻があって、連城三紀彦の技術が活きてる感じ。まあしかし結婚観とか男女観が昭和ですのう。昭和の本だから当然なんだけどさ。2014/07/08

かまぼこ

1
短編集は内容が薄くなる、という個人的な思い込みを壊してくれた一冊。各話に男女の辛さと甘さがこれでもかと詰めこまれている。妙に後を引く話ばかりで、たっぷり時間をかけて読むことができた。2012/07/23

samehada13

0
読み終わった日:1995年2月1日。母が貸してくれた。1995/02/01

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