出版社内容情報
やせ細った老女の手をとって、やぶ医者先生は泣いた……小さな診療所の生と死のドラマをあたたかな筆で綴った、珠玉のエッセイ集
内容説明
やせほそった老婆の腕をとって、やぶ医者先生は泣いた。こんなつらい仕事がほかにあるだろうか、できることなら誰かにかわってもらえないものか…。高齢化社会にともなう様々な問題、医療は患者に何をなしうるのかを、小さな診療所の生と死のドラマを通して静かな筆で綴った、心あたたまる医療エッセイ集。
目次
隣の芝生―角膜異物
忘れ傘―病気見舞い
プールの人質―学校健診
青時雨―心臓手術
英会話―医療と言葉
昔ばなし―医療事故
がまんの家系―腎石
柿の絵の丼―父のこと
罰当たり―迷信
水―祖父のこと〔ほか〕