文春文庫<br> 最後の海軍大将・井上成美

  • ポイントキャンペーン

文春文庫
最後の海軍大将・井上成美

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167392017
  • NDC分類 916

出版社内容情報

戦前、米内光政・山本五十六とともに"海軍三羽烏"と謳われて重用されながら、戦後は一転、山家に隠棲し、近所の子供らに英語を教えて暮らした男の感動の生涯!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kochi

23
三国同盟に最後まで反対し、終戦処理にも一定の役割を果たした海軍の良識派、井上成美の伝記。海軍大将にまで上り詰めながら、戦後、企業からの顧問就任等の要請を断り、三浦半島の僻地とも言える場所の一軒家にて、家財を売りながらの逼迫した生活をおくる。戦争未亡人となった一人娘を結核で亡くし、孫とも別れて暮らす孤独な生活。わずかの月謝しか取らずに、近所の子供達に英語を教えていた井上は、陸軍と結び日米開戦に導いた元海相が海上自衛隊の祝宴の際に乾杯の音頭をとった事に「恥を知れ」と言って激怒したという。2014/07/20

さいごの砦

3
頭脳明晰だけではなく、優れた先見性と洞察力、何よりも自分に厳しく、人には優しい仁徳高いその姿ゆえ、戦後今になっても多くの尊敬を集めている。多くの親族の死を経験し、敗戦の責任を自らに課して、人として幸せは殆どなかった成美であったが、それでも自分を最期まで貫き通した姿に感動した。2017/05/17

あられ

1
再読 ごく若い時期に読んだ記憶がある。再読のこのたびは、その時代における“当たり前の出来事”の壁に阻まれてしまった。作家が知ってて当然という書きっぷりなのだ。私は初読の時にどうしたのだろう?親や近くの大人に聞いたのだろうか?歴史の語り部たちがいなくなる中、こういうことを伝える難しさを実感した。2018/02/06

fergie

0
すばらしい。余人を持って代え難い人材。相当な努力によって裏打ちされた先見性、時代と世界全体を見渡せる洞察力。信念に従い生きる力。そして、若者を愛し、その愛を持って厳しく教育する。すごいねぇ~。漢だねぇ~。でも、なによりこういう人を受け入れるあの時代の日本の懐の深さにも感動した。今の日本では無理だな。2012/05/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/147527
  • ご注意事項