文春文庫<br> 蒙古の槍―弧島物語

文春文庫
蒙古の槍―弧島物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 282p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167370077
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

蒙古襲来で孫を失った老漁夫は、復讐のため独り島に残った。孫の恨みを晴らそうとする老人の執念を描く表題作など、会心の短編集

内容説明

1274年の蒙古襲来で島を襲った蒙古兵に五歳の孫を無残に殺された老漁夫は、復讐のため独り島に残った。老人は孫を刺殺した蒙古兵の槍でいつか蒙古兵を殺し、孫の恨みを晴らそうと、待ちかまえていた。九州、瀬戸内海、小笠原など、島と海にまつわる七つの物語。いずれも歴史の中の男の生きざまを描く傑作。

目次

蒙古の槍―肥前鷹島
人名の墓―塩飽諸島(本島)
巨船―答志島
長すぎた夢―小笠原諸島
三十人目の女―大崎下島
鉄砲修業―種子島
献上博多―伯方島

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TheWho

13
海を題材にした歴史小説家の著者が描く、海と島を題材にした短編連作物語。文永の役で孫を蒙古兵に殺された肥前鷹島の老漁師が、復讐の為弘安の役で奮戦する表題を皮切りに、備讃瀬戸に散在する塩飽諸島の特権階級「人名」に絡む遊女の話、伊勢答志島の九鬼嘉隆の顛末、西欧列強が暗躍する幕末時に小笠原諸島に夢を掛けた一族の悲哀、遊女の島で有名な芸予諸島の大崎下島での顛末、そして鉄砲伝来の島種子島、博多から名を取った伯方島等、海と島にまつわる7つの物語。いずれも歴史の狭間で漂う男と女の生き様を哀愁深く描くお勧めの一冊です。2015/07/12

またべえ

3
男の生き様、女の健気さ2013/07/12

しんのすけ

2
『蒙古の槍』は鷹島の話であり非常に身近な話だった。ほかの作品も島の話、船の話、商売の話などいろいろあって人情味のある話であり面白かった。結末が思いもしない内容であったりするのも白石一郎さんの持ち味かなと思えて好感が持てる。

よっちゃん

2
それぞれに小さな島だけどどれも大事な島ばかり大事でない島はどこにもない。短編だが味わい深い作品でより興味が深くなった。”長すぎた夢”では昨今の日本政府のアメリカ追従の原点が見えるようである。2015/02/26

19720624

1
江戸時代やもっと前、教科書には決して載らない小さな事件や普通の人の話。元寇では神風のおかげで日本は大勝利、って習ったけど犠牲になった人はたくさんいたんだ。2015/03/04

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