出版社内容情報
二〇三高地攻略で"日本陸軍最高の戦略家"と折り紙をつけられた児玉は宰相という天辺の椅子の目前に急死する。ナンバー2の軌跡
内容説明
ドイツの戦術家メッケルから“日本最高の戦術家”と称された児玉源太郎。日露戦争の激戦地203高地攻略では立役者となったが、彼の地位はつねに“ナンバー2”にとどまった。宰相の座を目前にしながら、“天辺の椅子”に坐ることなく、急死した、気骨ある明治の軍人の生涯を描いた長篇歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
12
日露戦争時に稀代の戦術家と歌われた児玉源太郎の一代記。日露戦争の英雄は、海の東郷平八郎、陸の乃木希典と云う定説が司馬遼の「坂の上の雲」で本著の主人公の児玉源太郎への再認識へと繋がった様に思える。本著は、随分前に読んだ中村晃著の「児玉源太郎」と同じく彼の明治期に天才的な輝きを放った戦略家・戦術家として語られている。司馬遼は確かエッセイで日本のクラウゼビッツやモルトケと評したとも記憶している。今や隠れた英雄とは言えないが、明治期に光芒を放った人物に焦点を当てた面白い一冊です。2015/06/17
出世八五郎
7
ミステリー・・・彼が何故殺され死んだのか?誰に殺されたのか?本当に疲労死なのか・・・描いて欲しかった。
ホレイシア
7
乃木ファンはやめておいた方がいいかも。2008/01/05
雪の行者山@加療リハビリ中
5
すごい人だなぁと思う。なんか「夢顔さんによろしく」の主人公近衛文隆と重ねて見えるところがある。かたや五摂家の跡取り、かたや徳山藩の下級士族とまるっきり身分が違うけれど・・・津本陽の短編に熊本鎮台が攻められた話があったが、並べて読み直してみたい。2015/06/01
youe
4
児玉源太郎の幼少からの活躍記。児玉好きにはたまらん内容です。そう言えば、麻生首相も欲しい人材に児玉源太郎を挙げてました。そして、古川薫をもってしても乃木は少し鈍臭く不器用…2018/08/13