出版社内容情報
先端技術の最前線は、"人間"である。人間の解明こそ、技術文明に残された最後のフロンティアなのだ。「脳」と「老い」を通じて現代科学の最前線を探る野心的ルポ
内容説明
先端技術の最前線は“人間”である。人間こそ、いかなる最先端技術をもってしても作りえない超高度技術の集積体なのだ。脳と老化を通じて、いま“人間”が少しずつ解明されようとしている。生命科学の最前線で何が行われているかを紹介しつつ、それが文明に何をもたらすか、を探った野心的ルポルタージュ。
目次
人間はどこまで機械か
脳戦争
「老化」の正体
新バイオ文明の胎動
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
52
2014.01.31(01/31)(再読)田原総一朗著。 01/30 (あとがき) 80人、学者、研究者、ジャーナリストと会った。 生命とは容易ならぬ代物だ。 その前に、収録しなかった話題がある。 60歳、徴兵制論。 古川俊之-東京大学医学部・医用電子研究施設教授。 学者は本音を語らない。 生命というもののイメージをいびつにしている。 老人徴兵論-老人に生きがいをあたえるのです。 動けないではないですか? それでいいのですよ、暴走することはない。 2014/01/31
i-miya
9
藤田美明-老人の100歳地図を作ろう。 沖縄、広島、鹿児島、熊本、愛媛、高松は検討しているとのこと。 九州、和歌山と岡山、徳島、石川、これら海に面し、気候がいい。 動物が逆に病気になっている。
jiangkou
2
田原氏得意の政治、歴史系ではないバイオ分野の80年代の研究動向最前線取材記。得意分野でないことが幸いしたのか、素人でも興味を持てるよいルポになっている。今では情報番組でも盛んに言われるようになった脳内物質の研究の話や、老化とガン研究は実は同根であることや細胞をミクロに見ていくと実は生命の仕組みにたどり着かず、生命というのは社会と同じで細胞と細胞との関係性である、といった面白い話が研究者の口から語られている。よくある生命文明論や倫理論、地球生命体的な話にはいかず、研究者の話をもとに構成しているのが良かった。2016/06/01