文春文庫
昭和恋々―あのころ、こんな暮らしがあった

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167352158
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

原っぱや露地では、べーごまやめんこで遊ぶ子どもたちの声が響き、家には夕餉の支度に忙しい割烹着姿の母親がいた―。名文家二人のエッセイと60点以上の写真で甦る昭和の暮らし。山本氏は「下宿屋」「蕎麦屋」などを引き合いに戦前の東京を描き、久世氏は「日傘」「七輪」などから暮らしの四季を点描、巻末対談で大いに語り合う。

目次

第1部 戦前を見に行く(山本夏彦)(不忍の池;下宿屋;アパート;髪床;質屋 ほか)
第2部 過ぎ行く季節のなかで(久世光彦)(産湯;割烹着;姫鏡台;入学式;大食堂 ほか)
第3部 昭和恋々 記憶のなかの風景―対談・山本夏彦×久世光彦

著者等紹介

山本夏彦[ヤマモトナツヒコ]
大正4(1915)年、東京下谷根岸生まれ。24歳のとき名作「年を歴た鰐の話」の翻訳を『中央公論』に発表。戦後『室内』を創刊し、同誌に「日常茶飯事」、『文芸春秋』に「愚図の大いそがし」、『諸君!』に「笑わぬでもなし」、『週刊新潮』に「夏彦の写真コラム」を連載中。昭和59年に菊池寛賞、平成2年に「無想庵物語」で読売文学賞を受賞した

久世光彦[クゼテルヒコ]
昭和10(1935)年、東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業後、TBSに入社。「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」等を手がける。退社後カノックスを設立し、平成4年、「女正月」他の演出で芸術選奨文部大臣賞受賞。5年、「蝶とヒットラー」でドゥマゴ文学賞、6年、「一九三四年冬―乱歩」で山本周五郎賞、9年、「聖なる春」で芸術選奨文部大臣賞、13年、「蕭々館日録」で泉鏡花文学賞を受賞
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感想・レビュー

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双海(ふたみ)

19
平成生まれの私は昭和を間接的にしか知りえないけれど、なんとなく懐かしい気がするのはどうしてでしょうね。2014/10/12

sasha

9
大正4年生まれの夏彦翁、昭和10年生まれの久世光彦氏の共著だから、昭和後半以降の私にはすべてが懐かしいわけではない。それでも「ああ、あったなぁ」と思う暮らしの風景が結構あった。平成10年でも戦前の面影を留めている場所があったそうだが、今ではどうなっていることやら。耐震基準やらなにやらがあるんだろうが、日本は歴史のある建築物を残すのが下手だよな。2018/10/10

skellig@topsy-turvy

9
山本夏彦翁と久世光彦氏がタッグを組み、60点以上の昭和を偲ばせる写真にエッセイを付したもの。平成生まれでもじんわり腹の底にわく、帰ってこない何かへの気持ちを少し共有できたような。巻末の対談では、日本語や現代音楽へのお二人らしいコメントが読めて楽しい。2013/05/01

永野芽郁と田中圭を足して2で割った寺

9
今は亡きこの二人が、昭和(特に戦前)を写真と共に恋うる本。二人共東京人なので、戦前の東京の話題が多い。夏彦翁の文はいつものお決まりの内容だが、それがまた懐かしい。久世さんの文は短か過ぎる。エッセイの枕の部分だけで終わる感じだが、これは写真が主役だからだろう。私は昭和40年代後半生まれだが、懐かしく感じるものが多かった。私が田舎の出身だから、身の回りに年寄りや沢山の戦前があったからだろう。センチメンタルな気分を味わえた。2012/05/16

Haruka Fukuhara

4
前書きに惹かれて借りてきた。共著というのは前にも思ったけどどちらが責任を持って書いてるのかわからず気にかかる。でもこの本では前みたいなもやもやがなかったのは人・文章の性質の違いによるのものか。ちょっとしたところでピリリと光る一文があって引き締まる。巻末の対談も面白かった。2017/02/24

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