文春文庫<br> 私の岩波物語

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文春文庫
私の岩波物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 403,/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167352110
  • NDC分類 023.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

岩波書店以下の版元や電通など日本の言論を左右する面々の来歴を自ら主宰する雑誌「室内」の回顧に仮託しつつ忌憚なく論じた傑作

内容説明

「国民をミスリードした岩波、国語のリズムの破壊者としての岩波を、私は誰でも分る言葉で論じた」―岩波書店を初め講談社、中央公論社以下の版元から電通、博報堂など広告会社まで、日本の言論を左右する面々の過去を、自ら主宰する雑誌「室内」の回顧に仮託しつつ忌憚なく論じる。実感的「言論と出版の百年」。

目次

私の岩波物語
講談社少々
社員でさえ読まない本「社史」
「暮しの手帖」花森安治
「室内室外」
暮の二十九日だというのに
建築雑誌というもの
電通世界一
電通以前にさかのぼる
筑摩書房の三十年〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ted

8
'94年5月刊。△岩波書店・講談社・文藝春秋といった日本の主な出版社の歴史と出版業という業界、それに連なる印刷業・製本業・取次・広告代理店について薀蓄を傾けたエッセイ。整然とした構成ではなく癖のあるスタイルなので慣れるまで少々読みにくいが「本や雑誌は注文もないのに勝手に作るものである」とか「机と電話と悪智恵さえあればできる出版や広告代理店は虚業以外の何ものでもないので昔は賤業だった」とか「どんな商売にもイカサマな部分があるが、殊にマスコミのごときは今も昔もイカサマである」など、目から鱗が落ちる箇所多数。2016/08/08

garyou

5
「完本 文語文」とあわせて読むと、「ああ、なんでヲレは過去の人々と切り離されてしまつたんだらう」と悲しく悔しくてならない。「岩波用語」のわかりづらさはこれだつたのか、と、膝を打つばかり。「商売のすべてに賎しいところがある」「編集者が賎しいのではない人間そのものが賎しいのだ」。そして、それでいいのだらう。2009/11/26

めっかち

4
 山本夏彦さんが実体験を元に綴る出版の近現代史。岩波書店に限らず、講談社や筑摩書房、中央公論社、今では零落した実業之日本社や作品社、廃業した金尾文淵堂まで。電通の話や余り語られない印刷や製本の話も面白い。然し、博文館の『日本大家論集』ってファスト映画と殆どやってること変わらないよね(笑)。著作権ってなんなんでしょうね……。著作権なんて無くていいとは言わないが、最近は厳し過ぎない? 山本夏彦さんが言うように、人間の商売には卑しい所があるんだよね。出版なんて虚業といいつつ誇りを持ってる山本さんは立派に思った。2023/05/22

tkm66

1
しみじみ2012/02/28

小僧武士

1
『電通の成功は敗戦直後旧満鉄や元陸海軍の人材をどしどし入社させ、その人脈を利用したことにある。いまだに各界名士の子ならどんな出来ない坊主でも入社させるそうである。その子につながる人脈を利用するためだから当人は無能でもいいのである。』2015/11/21

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