出版社内容情報
開国か鎖国か、政治家とは? 帰国子女と女の反乱──現代人が避けて通れない63の難問にユーモアをこめて答える塩野式・頭の体操
内容説明
天国へ行くのに最も有効な方法は地獄へ行く道を熟知することである―。開国か鎖国か、実力主義のプラスとマイナス、人種差別、帰国子女、帰宅拒否症なる現象について、「湾岸戦争で観客席にとどまる方を選んだ日本人」に、塩野七生が独特のユーモアをこめて贈る“大人のための知恵のエッセンス63篇”。
目次
清潔度ということ
人材について
容貌とは
混迷について
帰宅拒否症なる現象について
愛人考
開国か鎖国か
鎖国
続・鎖国
開国〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
63
この後の、新書版で出されている「日本人へ」の導入版のような感じがします。前著はどちらかというと男の大して物言う、という感じがしたのですが、今回はもう少し激越的な感じになって日本の社会などを塩野さんが今まで書いてきた、ローマなどのことと絡めて批評しているというか元気づけさせようとしているのではないかと感じられます。2015/08/12
ふろんた2.0
15
ちびちびと数ヶ月かけて読みました。2016/06/19
KF
7
単刀直入に行って面白くなかった。 途中から読む事以上に「なぜだろう?」を考えながらの読書になった。 基本の立場として、一般論を否定する自己主張、というのが書いている目的なのかな?と思った。 次に短編を雑誌に連載する為にほんの数頁の各章が強い刺激を伴っている。支持者の評価は高まっただろう。「初めて読んで好きになった」派もつかんだだろう。 が、ローマ人の物語の長編小説を入口とした層には残念ではないだろうか。 絶対にしないと思うが、改めて時間をかけてゆっくり読むと、時の流れと読みに感心するのかもしれない。2023/03/28
かいりゅ
7
男たちへの続編。15年ほどツンドク状態からやっと読了(笑)90年代初期のエッセイ。前作とは違って、世界の中の日本について描かれている。東西ドイツ・湾岸戦争・ソ連・バブル経済など懐かしい当時の国際情勢が垣間見えた。その当時と今現在を比べても、塩野さんの批評が鋭いことがわかる。2016/08/16
Miguel
2
90年代始めに書かれたエッセイ集。その当時の出来事のことを思い出しながら塩野七生流のピリッと機知に飛んだ考えに触れられるのが面白い。さらに、その後のことを知った上で塩野七生の言ったことがに対してその後実際どうなっていったかも合わせて読めるところがよい。それにしてもさすが一流の歴史家、ぶれない視点は、執筆から20年以上たったいま読んでも新鮮で学びが大きい。2013/01/14