出版社内容情報
五メートルのなまずが棲むというトルコ・サカリヤ川に挑戦した俺たちは、本場のトルコ風呂攻撃に倒れたのだが……他エッセイ8編
内容説明
なまず博士と探検隊は、魔都イスタンブールの空港に降り立った。5メートルのヨーロッパ大なまずを求めてサカリヤ川に挑む一行が遭遇した大逆転技とは…。その他、西ドイツのビール祭をひたすら飲みほすガブ飲み旅、突然的帝都縦断101キロ1520円の旅、八丈島のどっかん波を見る旅など愉快な旅9篇を収録。
目次
イスタンブールでなまず釣り
西ドイツビールガブのみ血笑旅
あやしい探検隊突如としてダンゴ屋を攻める
突然的帝都縦断101キロ1520円の旅
八丈島のどっかん波を見に行く
ナラタケモドキを掘りに行く
我々は雪の夷隅川をいかにして心やさしく下っていったか
ヒマ人カイボリ団はドジョウ男に惨敗した
東京湾でキスを釣りながらサカナの痛みについて考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
48
怪しい探検隊シリーズの前作で、正気を失うぐらい笑った。公式HPによるとこの本も怪しい探検隊シリーズに含まれるらしいので購入。短編集。木村弁護士などいつものメンバーが揃うのは一瞬。路線バスに乗りながら東京縦断(奥多摩の先まで行く)とか、帝都の団子屋さんを回るとか(吉祥寺の虎屋懐かしいな。新宿の追分だんごも出して欲しい)、秩父の奥の小川で魚取るとか、のんびりできる話が多い。あとがきで、日本の犬と子供は厳重に管理されてて可愛そうだとあって、私も同感。犬の繋ぎっぱなしは避けられないものか。2019/06/09
うにせん
12
椎名さん初読み。椎名さんの目を通して、実際のちょっとした出来事が面白く愛おしく描かれるエッセイ。めちゃくちゃタフなアウトドア(野生?)的な数々のエピソード。だんご巡りやバス旅などのんびり旅もあるが、初っ端は巨大ナマズを捕まえに海外旅。何度も乗り継ぎしながら丸一日の飛行機旅は読んでいるだけで疲れた。特に印象に残ったのは、ドイツのオクトーバーフェスト。ドイツ人は朝から1Lくらいのビールを飲むらしい。昼も、おやつも飲んで、夜が本番。「リンゴの木裁判」の粋な判決が面白かった。色んな裁判の判例とか読んでみたいな。2023/12/20
ミナコ@灯れ松明の火
9
あやしい探検隊バンコク支部を勝手に結成して活動したくなった。考えようによっては平凡な毎日だって一種の探検だと「だんご」の章を読んで思った。2008/11/02
TALOS
8
旅行に行きたくても行けないそんな日々がまだまだ続きそうな今日この頃、作者のオキラクな文体を通して豪放磊落な旅を疑似体験できる今作は旅行の代替としては最高でした。イスタンブールでのトルコ料理や西ドイツでのオクトーバーフェストのビールと料理の描写は豪快でとにかく美味しそうでした。2015/01/21
東森久利斗
7
この大きな地球上、最果ての世界から下町の商店街まで、何処に出向けば必ず何かがある。何かを見て、聞いて、触れ、体験し、感じ、ついでに冷えたビ-ルを心行くまで堪能。ビ-ㇽが主で、目的が従としか思えない、行き当たりばったり、突発的気の向くまま、感性重視の旅、旅、旅。これぞ、旅の醍醐味。羨ましい限り。2021/08/02
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