文春文庫<br> 時刻表おくのほそ道

文春文庫
時刻表おくのほそ道

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  • サイズ 文庫判/ページ数 265p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167331016
  • NDC分類 686.21

出版社内容情報

時刻表の片隅に掲げられ、貧しくささやかに赤字にもめげず一生懸命に頑張っている北海道から鹿児島までの中小私鉄を鉄道エッセイの第一人者が暖かな目差しで描く

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

saga

51
【古書】著者の未読本が手に入った嬉しさ。懐かしの宮脇節。前の読者は栞を使わなかったのか、複数箇所でドッグイヤーの痕跡あり。親本は1982(S57)年刊行。2025年の読了時点で、紹介された会社線の6割が廃止されている。やはり地方の会社線は、例えば炭鉱の閉山や主要貨物の減少から廃線の憂き目にあっている。人口減少がさらに拍車をかける状況だ。我が故郷の銚子電鉄は、伊予鉄や南海電鉄からの中古車両を導入しながら頑張っている。2025/03/24

さっと

7
再読。先日、夕張支線が廃線となって、たしか「駅は見ている」「日本探見二泊三日」で夕張駅やその周辺にふれていたな、とマニア心がうずいて古本屋をのぞいて見たところあったのが本書。私鉄めぐりがテーマで夕張支線となんら関係ないと思いきや、冒頭、夕張支線の清水沢駅から出ていた三菱大夕張鉄道が登場とあれば読まずにはいられない。廃線跡はその地域の産業衰退史なわけで、旅客輸送が存続の念頭に置かれる現代の鉄道とは異なり、とくに私鉄の場合、敷設目的がはっきりしていて、産業の盛衰や時代背景が濃厚でドラマにあふれている。2019/04/06

アメヲトコ

5
昭和57年刊。時刻表の奥の方にわずかに掲載される地方小私鉄=おくのほそ道を巡った紀行文集。著者が作家として最も油がのっていた時期の作品だけに、文章が絶品で、曾良役?の編集者とのやり取りにも実に味があります。しかしここで取り上げられた私鉄の半数以上は今やなく、嗚呼昭和は遠くになりにけり。2016/02/28

またゆき

4
既にこの当時から経営の厳しかったローカル私鉄のほとんどはもう姿を消している。どんな車両が走っていただとか、どんな歴史があったとかは調べればすぐにわかることだけれど雰囲気まではなかなか知ることが出来ない。 けれども、この本を読んでるとなんだか本当に乗ったことがある気分になってしまうのよね。2012/09/09

topo

3
時刻表にひっそり掲載されている地方中小私鉄。時刻表の冷遇にも赤字経営にもめげずに頑張る地方中小私鉄を応援乗車するエッセイ。同行編集者との軽妙な掛け合いが面白い。 今では廃線となってしまった沿線の風景、車内の雰囲気が作者の優れた筆致により眼前に再現される。2021/06/24

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