文春文庫<br> 巨悪vs言論―田中ロッキードから自民党分裂まで〈下〉

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文春文庫
巨悪vs言論―田中ロッキードから自民党分裂まで〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 633p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167330149
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0195

内容説明

1992年12月に竹下派=経世会が分裂し、田中派以来の二重権力構造に終止符が打たれた―。下巻では田中型政治に至る保守政治の歴史的暗部に迫る。児玉誉士夫とハリー・カーン、田中以上の巨悪といわれた岸信介。さらにダグラス・グラマン疑惑、リクルート事件、佐川事件を経て金丸逮捕、自民党分裂に至るまでを徹底検証する。

目次

第3部 深層海流の黒幕たち(児玉誉士夫とは何か;白い黒幕ハリー・カーン)
第4部 壮大な「灰色」―ダグラス・グラマン疑惑と岸信介(姿を現した国際航空機疑獄;「海部メモ」の真贋 ほか)
第5部 巨悪は眠っている―リクルート事件と中曽根政権(検察は眠りから覚めよ;巨悪は眠っている ほか)
第6部 検察幹部は全員辞職せよ―佐川、金屏風事件と金丸・竹下(「金丸」だけですませるな;検察幹部は全員辞職せよ ほか)
第7部 金丸逮捕と自民党分裂(金丸逮捕の衝撃;何が金丸事件を生んだのか ほか)

著者等紹介

立花隆[タチバナタカシ]
昭和15(1940)年長崎県生れ。39年東京大学仏文科卒業。49年「田中角栄研究―その金脈と人脈」(「文芸春秋」11月号)で金脈批判の先鞭をつけ、以後精力的に腐敗政治批判を続けている。知的関心は幅広く、その徹底した取材と卓抜な分析力による文筆活動で、58年菊池寛賞、平成10年司馬遼太郎賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AICHAN

34
図書館本。田中角栄から離れて大黒幕の児玉誉士夫、田中以上の巨悪といわれた岸信介について論じる。さらにダグラス・グラマン疑惑、リクルート事件、佐川事件を検証する。児玉の底知れぬ黒幕ぶりに恐れをなした。よく調べている。怖い存在だとは思っていたが、具体的な怖さを列挙されて、これは日本最恐なんじゃないかと思った。岸信介は安倍晋三の祖父である。安倍は岸信介を誰よりも尊敬している。そんな安倍は国家権力というものの魔性を知っているのだ。司法もマスコミも国家権力には手を出せないことを。2021/07/24

Nobu A

7
2003年初版。前巻に続き、下巻も読了。併せて千百頁超。読み応え十分。いや、若干疲れた。本著は田中角栄の金権政治を継承した竹下、金丸、小沢を中心にリクルート事件や金丸逮捕が焦点。前巻での「政治とは社会正義の実現のためにある」と言う立花隆の言葉が胸に響き、考えさせられる。去年の河井元法務大臣の公職選挙法違反に対する実刑判決にしても、未だに自民党は田中型政治の残党が幅を利かせているのかと溜息しか出ない。イギリス並みの永久議員資格剥奪入りの腐敗選挙防止法の検討が必要。検察とマスコミは国家権力に厳しい監視を。2022/02/26

読書実践家

3
ニュース上での表面的なやりとりから、一気に具体的な場面を見ることができた。政治家にかかれば検察でも容易に手が出せないことが分かった。あとは、権力やお金が絡むと、人間はなりふり構わず強欲にもなれること。国家という船の舵取りを強固な意志で引っ張ってくれる政治家を求めていきたい。2015/06/24

こうきち

1
Kindle合本版で読了。いやあ、なんだか、いま、70歳代の政治家はみんな死なないと、日本は良くならないんじゃないかという気がしてきた(笑)。こういった仕組みを金科玉条のごとく維持し続ける連中にも、同様の問題があると感じます。2018/09/10

Masayuki Nakanishi

1
(674ページ) 政治腐敗があまりに長期にわたってつづいたため、本当に政治家に必要な資質を持つ人間が、政界に入ってこなくなったためである。このままで、日本の政治は人材の一点からだけでも、滅びてしまうだろう。2011/08/20

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