出版社内容情報
ある時キザなヴェルヴェット、ある時もじゃもじゃ金田一、そしてポアロにホームズ、コロンボ、マーロウと…うちの旦那様はルパンもメグレも胸キュンの名探偵です
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
推理小説マニアの夫が、ポアロ、ホームズ、コロンボと名探偵にかぶれて身近に起こる事件を解決しようと頑張るのだけど、どこかずれたその推理を裏で見事に修正し、次元を解決して見せるのはその奥様、といった連作短編集。趣向を凝らして面白いのだけど、ちらちら見える奥様の過去の方がドラマティックな感じがしてしまいました。2021/01/23
紫草
7
名探偵が大好きで、ヨレヨレのコート着て「うちのカミさんが」とか、鹿討帽にパイプとか、カッコだけ名探偵な茂都木宏さんと、さりげなくカバーして夫を立てつつ事件を解決に導く、かわいくてかしこい妻の蘭子さん。あくまで「もどき」だし、なりきってる夫をあきれたり心配したりして見てる蘭子さん視点なので、ミステリとしては物足りないところもあるけど、楽しい。私でもよく知ってる有名探偵(一部泥棒)ばかりなので、宏さんの扮装やセリフでにやにやしてしまう。2018/04/12
SEI
5
都筑道夫が各名探偵を名前の通り「もどく」=パロディしていった連作集。舞台は都内私鉄近くのバー。探偵に扮するのが趣味の主人と、真の名探偵である奥さんが事件を解いていく趣向だ。試みは面白いがあくまでパロディであり、本格ミステリではない。ほぼ全編ドタバタ劇。ついでに「もどく」といっても贋作を書いてるわけじゃなくただ主人が名探偵の格好をつけるだけなのだ。これは肩透かしだった。 逆にこの作品集に倣って霧舎巧が著した『新本格もどき』の方がミステリ度も高かった。 趣向事態を楽しむべき連作なのだろう。2017/10/01
映画屋
2
解説は内藤陳 出だしは日本冒険小説協会『内藤 陳会長よりご挨拶』です。名文と思います。2013/03/29
よっぴ
2
短編集、ミステリ。。有名な探偵小説の主人公にになりきって、事件を解決!!と思いきや、主人公の奥様が裏方で奮闘して解決にのり出しちゃう話。。作者のお話は大好きなので期待しすぎちゃったかも→←。軽〜く読める短編集です。◆4502012/10/10