出版社内容情報
ある朝、発見された心中死体。その過去には、身分で社員バッジを銀と青銅に差別する会社の複雑な人間関係と、左遷された一人の男の憎悪があった。他に三篇を収録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
烟々羅
18
生臭くて羨ましくて、なかなかページが進まない分類「日本文学」の本を読みかけとして鞄に入れたまま本棚から取り出したのが、またも生臭くて羨ましくなるような分類「ミステリ」の本だった。表題作が昭和36年発表で1984年の文庫の帯に「異色ミステリー」と書いてあればお察しくださいなのだが、ミステリといっても謎解きではない。日本では社会派ミステリといわれた、ちょっと皮肉な人間模様スケッチだ。筋書だけ取り出せば、三流週刊誌に「本編は最近のニュースを基にしていますがフィクションです」と書いてあるような話だが、まぁ上品2013/11/06
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- 和書
- すれ違い 講談社文庫