内容説明
徳川将軍家の兵法師範をつとめる柳生宗矩の嫡男十兵衛は、家光公の近習として幼少より仕える。しかし二十歳の頃、十兵衛は突然、家光の勘気にふれ追放となる。実はこの追放劇、彼を隠密として野に放つための狂言であった。十兵衛は諸国武者修行と称し、徳川家に仇なす者を討つ旅を続ける。剣豪小説の決定版。
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
昭和4(1929)年、和歌山市に生れる。東北大学法学部卒業。昭和53年「深重の海」により第79回直木賞受賞。史料を十全に分析する闊達な史観から旺盛な創作活動を続けている。平成7年「夢のまた夢」で第29回吉川英治文学賞を受賞。平成15年旭日小綬章を受章。平成17年第53回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
35
う~む。剣豪小説というのはただただ敵と斬りあえばいいんじゃないって気がしてきますな。淡々と楽に読めるのはいいのですが、正直残るものが何もない気がします。残念。2013/03/05
AICHAN
4
これもBook-Off。津本陽の小説はホントに読みにくい。センテンスが長いこと、読点の打ち方が変なこと、段落の作り方がおかしいこと、話の流し方が下手なこと等によるところが大きい。それでも読んでしまうのは、剣戟小説では津本さんの右に出る人がいないため。しかし、この作品の剣戟シーンはそれほどでもなかった。かなり残念な作品。2014/09/12
gibbelin
3
講談的な闊達キャラの十兵衛と、殺伐系十兵衛の融合。英君家光、厳父宗矩(関西弁だけど)。2020/05/23
sagatak
3
はじめての津本陽。面白くないことはなかったが、やや解説的な書き方でちょっとノリが悪かったか。話のほうも、柳生十兵衛というともっと怖面のイメージがちょっと肩すかしをくらった感じ。でも内容は悪くありません。十兵衛はなかなかすがすがしくイメージアップでした。いざ勝負の場面は意外にあっさりと表現してあるが流れには沿っているかな。2011/11/17
澤唯
2
ほとんどの勝負が一瞬っていうのが他ではなかなか読めない感じでいい まあこの作家はそういうのが多いけど2015/09/21