出版社内容情報
尾張徳川家の兵法指南となった兵庫助の剣はますます充実した。晩年、三男の七郎兵衛に新陰流第五世を相伝し、京都に庵をむすんだ
内容説明
兵庫助が尾張の太守・徳川義直の兵法指南となって、五年の歳月が流れた。徳川幕府の基礎も固まり、兵庫助は活人剣の道に励む日々であった。そして天和六年、兵庫助は徳川義直に新陰流正統第四世を允可相伝させた。四人の子に恵まれ、隠居の身を楽しんでいたが、最愛の妻千世が倒れ、帰らぬ人となった。兵庫助は悲嘆にくれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたなべよしお
11
大きな立ち回りはありませんが、柳生十兵衛や宮本武蔵も出てきて。この本、やはり好きだな。2019/04/10
AICHAN
4
背筋を伸ばし直立する現代剣道の構えは兵庫助が創始したものと言われる。それ以後多くの流派がその構えを取り入れた。しかし現代剣道の技は一刀流を元にしていると剣道家に聞いたことがある。とすると柳生新陰流は構えだけ取り込まれて技は置き去りにされたのか。私は柳生新陰流の技も現代剣道に伝えられていると思っていたが間違いかもしれない。津本さんが「気」や「観」などの通力をしきりに書き込んでいるのは柳生新陰流が古武術の色を濃く遺していたからなのかも。であればその後の主流にならなかったことが納得できる。2011/04/10
Noboru Sugiyama
2
新陰流は次の世代へ。剣では誰にも負けない兵介も、最愛の人の死は辛かったろう。2018/09/05
えびえび
0
既に仙人への道を歩んでるみたいな利厳くんなので、大半は奥義や流派の作法のお話ばっかり。派手な立ち合いが無いので退屈かも。2013/06/05