出版社内容情報
上流名士夫人マリアンの邸内での殺害で、真っ先に夫が疑われるが……アメリカ史の暗部が現代に影をおとす、異色ミステリーの傑作
内容説明
ワシントン郊外、チェサピーク湾にそそぐ川を一望する霧深き高級住宅地。地元社交界の華と謳われる夫人の殺害、財界の寵児と目される夫への疑惑、犯人別人説にひとり固執する女性刑事―だが、物語について口にできるのはそこまでだ。濃密・細緻な描写で綴られる謎は奥が深く、結末は電撃的だ。推理・捜査・法廷小説の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
45
原題「The rage of innocence」からのこの邦題でちょっと損してる本書。大手建設会社社長夫の父は元下院議員、妻の父は企業家の誰もが羨む家族だったがある日、妻が自宅で射殺される。買収を仕掛けてくる企業の顧問と不倫関係にある夫が疑われる。状況証拠は積み上がるが納得できないクリスティーン警部は一人疑義を挟むが聞き入れられないまま裁判が始まる。少し冗長な所はあるけどアメリカ暗部を巡る展開は重い。まぁこの人だろうと読むうちに分かって来るけど哀しい結末でした。2021/09/08
小太郎
31
積読本消化、だと思うんですが読んでるかもしれない(笑)ただ読んでいても記憶が蘇らなかったんで初読だと思います。話としてはワシントンの郊外で社交界の華と言われるメアリアンが殺され、夫に疑惑が掛かるんだけど担当した女性刑事クリスティーンは犯人は別人だと確信、物語が始まります。奇をてらったミステリではなくて重厚な語り口と綿密な構成や後半の意外な結末。ある意味こういう話の典型ともいえる小説でした。一番大変だったのは1994年刊行の文春文庫なんだけど字が小さい!(笑)ので時間掛かりました。★2.52023/02/22
よっぴ
7
ミステリ、サスペンス。。とあるサイトでのレビューを拝見して、興味が湧いたので読んでみました。なかなか分厚い本ですが…ストーリーと関係ない描写や登場人物の軽はずみで余計な会話が、とっても(かなり)多く感じて僕には合わなかったです。裏表紙に記載があるように結末は電撃的でした。2013/11/15
竜
1
1994.11.10が第1刷で、1994.12.1が既に第2刷なので、当時はかなり評判になったのだろう。哀しいストーリーだけれど心に残る。表紙の絵と邦題はちょっと合わないかなと思った。読むのに時間はかかったが面白かった。2022/10/10
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