出版社内容情報
隣りの別荘にマフィアのボスが越してきたことから始まった奇妙な交遊はいつしか人生の危機に…。知的でセクシーでこれぞ娯楽小説
内容説明
わたしはジョン・サッター、善良なる市民にして有能なる弁護士、そしてワスプの代表選手。妻は美しく知的で、ときに適度の淫蕩性も発揮する。ワスプ最後の牙城と目される超弩級の高級別荘地、このゴールド・コーストに邸宅を構え、乗馬に園芸にヨット遊びに日を送る。ところがある日、隣家に越してきたのがマフィアのドン…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白のヒメ
52
「滅びに至る門は大きく、その道は広い」作中引用マタイ伝7章・・アメリカの超高級住宅地ゴールドコーストに住む歴史と伝統ある家系の一族の一つ、スタンホープ家の壮大な敷地の隣に越してきたのは有名なマフィアのドンだった。スタンホープ家の跡取り娘のスーザンと、その婿で主人公の弁護士ジョンとは住む世界の違いすぎる隣人に心底関わり合いになりたくないと思うのだが、隣人として無下にすることも出来ず・・。途方もない歴史あるアメリカの金持一族達(ロックフェラーなど)の生活が垣間見えて興味深い。垢ぬけた文章に引き込まれる。下巻へ2015/01/28
わたなべよしお
19
ネルソン・デミルは大好物で特に「アップ・カントリー」や「王者のゲーム」は生涯ベスト10に入るのではないかというくらい好きだ。でも「ゴールド・コースト」だけは相性が悪く、途中で断念していた。続編の「ゲート・ハウス」は大満足で読んだのになぁ。ということで「ゴールド・コースト」に再チャレンジ。今のところは時々、爆笑したり、ほくそ笑んだりして楽しませてもらっています。2017/06/01
Tetchy
9
隣に越してくるマフィア、ベラローサの造詣をはじめ、主人公のサッター夫婦などこういった人物がイメージとして湧き上がるほどの性格付け、また夢の中の世界として描かれる金持ちの敷地やリトル・イタリーのレストランの描写が非常に素晴らしく、小説を読みながら映像を思い浮かべることが出来た。特にこの小説は映画好きが読めば読むほど映像を喚起できると思う。豊穣なるワインを飲んでいる心地だな、この本を読むことは。2009/08/18
せんべい
5
【児玉清氏絶賛本】舞台は米国NY郊外の超高級住宅地ゴールドコースト(豪州ではありません)。途方もない金持ちたちが大邸宅に暮らすワスプ最後の牙城(ググってみたら、ワスプとは白人アングロサクソンらしい)。 その主人公(自称、善良なる弁護士)の家の隣にマフィアのボス夫妻(無論イタリア系)が引っ越してくる。 最初は警戒しているが、好むと好まざるとに関わらず彼らに近づいてしまう主人公夫妻。後半では抜き差しならぬ状態になって下巻へ。物語展開も面白いが、主人公たちの洒落たセリフも魅力的です♪2014/09/27
koo
4
弁護士主人公の上流階級での生活風景が描かれて中々本題に入らず前半は退屈でした。中年主人公夫妻のセックスが頻繁に軽口主人公の1人称視点で描かれるので辟易しますね。中盤ようやくストーリーが動き始め後半に期待します、今のところ期待外れですね。2021/07/28