出版社内容情報
百太郎は天涯孤独の身。在所の村が洪水になったのを機に江戸へ出たが──幕末騒乱の時代に自分の生き様を求めてもがく若者を描く
内容説明
百太郎は親兄弟のいない天涯孤独の若者。下総の在所の村が洪水におそわれて人別帳が失われたのとある事件をきっかけに江戸へ出奔したが―。幕末騒乱の時代に、著者の原点である焼跡闇市のイメージを重ね合せ、その中で虫けらのようにおのれの生き様を必死に求めてもがく青春群像を描いた、遺作となった異色の長篇時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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12
          
            読みながら、上手いなあ、色川武大は時代小説の名手だなと感心していたが、最後の1ページで鳥肌が立った。名手どころではない。バケモンだ。神のいない世界で神に愛された化け物、それが色川武大。凄すぎる。2025/09/07
          
        ウィズ
12
          
            色川先生の遺作だそうです。続編を是非とも読んでみたかったなぁ。2016/04/12
          
        uburoi
3
          
            色川の遺作にして新境地に挑んだ時代物だ。これより前に次郎長を題材にした作品もあって、同系統と感じられる。本作では得意の博打場のシーンを極力控えめとして、主人公百太郎はじめ底辺の人物たち(同郷の百姓たち)が江戸に出て悪事をはたらきつつ逞しくのし上がろうとする様が幕末を背景に描かれる。2022/01/13
          
        谷中生産技術研究所 丸山
1
          
            良作。遺作なのが惜しまれる2020/08/26
          
        翀
1
          
            面白い。続きが読めないのは大変残念。2018/06/30
          
        


 
               
               
              


