出版社内容情報
土佐高知の侠客・鬼龍院政五郎──彼をとりまく「男」を売る世界と、その中で翻弄されつつ生きる女達を、艶治の筆で描いた長篇小説。東映映画化、六月五日全国公開
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
若黎
7
映画とは違ってたけど、これはこれで。むかーし映画を見たから、松恵さん、鬼政、歌さんは映画のキャストの顔で動き回っているような気分で読んでいました。2024/09/01
ここのつ
2
映画がとても好きで原作に。 映画とは随分異なっていたけれど好き。時代の臭いがする。 嫌われ松子の一生は、ここからきたのかな
こやま
2
観月ありさのドラマが面白かったので読んでみた。話が全然違う。所々エピソードは同じだけど、やっぱり全然違う。私はドラマが好きだった。本は正直読むのが辛かった。全然波に乗れない。ちょっと残念。2010/12/03
YH
2
そういえば、これはまだ読んでなかった!と、ドラマの予告を見て気付き購入。花子の生涯よりも、鬼龍院の一族によって、人生を棒に振ってしまった松恵が不憫だ。2010/06/12
750℃の make you!
1
高知で名をはせた鬼龍院一家の盛衰を不憫な松恵の視点から丹念に描いた一代記。フィクションではあるのだけれど、鬼龍院一家という1つの集団を時代背景や土地柄、実在する(した)暴力団や運動家との対外関係まで踏み込んで描く宮尾さんの手腕に驚嘆します。あんまり詳しいんでこの人が松恵かと錯覚してしまうほどです。(それも一部は正しいのかも。)登場人物たちの心情も丹念に描かれてはいるんですが、その視線がどこか冷めていて、全編通して諦めのようなものを感じる暗い読書でした。でも、そうやって生きた人たちもきっといたんだろうなぁ。2015/09/06