出版社内容情報
夜九時から十二時、眠りにつくまでの三時間、ひとは何を考え何をするのか?周の片隅、密かな逢引きあるいは殺人。深夜物語条
内容説明
夜9時から12時まで、眠りに就く前の3時間に、あなたは何を考え、何をしていますか?名手が紡ぐ、9時から12時までの男と女の短篇連作10篇。都会のマンションで、郊外の瀟洒な住宅で繰り広げられる、熱愛、浮気、殺人、そして…。眠りに就く前の3時間、あなたは何を考え、何をしていますか?
目次
散歩学入門
海を買う男
隣の女
妖しい鞄
愛の終り
夜はくり返す
高い窓
鍋とエレベータ
薔薇の扉
白猫アントワネット
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさきち
50
日常の中で陥るちょっとドキッとしたりヒヤッとしたり、はたまたゾクッとする話を集めた短編集。なかでも「鍋とエレベーター」は一番のお気に入りです。2017/01/30
優希
42
面白かったです。夜9時から12時までの就寝前の3時間を描いた短編集でした。寝る前の3時間の男女の関係に引き込まれます。艶めいていながらブラックな世界が好みです。2024/07/14
キー
13
1985年に、月刊誌『オール讀物』に連載された連作短編を10編収録。 共通した登場人物がいるわけではなく、どの短編も夜の9時から12時までに起こる物語、という共通点がある連作です。全ての短編に共通はしないですが、マンションの一室が舞台になっているものが多いです。 ショートショートの名手である阿刀田氏の作品らしく、どの短編にも気の利いたオチがありますが、そのオチがあるからこそ、間延びしたショートショートを読まされている感じもしてしまいましたね。2019/11/06
takaC
8
散歩学入門/海を買う男/隣の女/妖しい鞄/愛の終り/夜はくり返す/高い窓/鍋とエレベータ/薔薇の扉/白猫アントワネット1992/11/14
KAZOO
7
何度目かの再読です。この作品集は比較的私の好きな作品が収められています。特に「隣の女」にはいつも感心してしまいます。このような観点から作者は一つの作品を作り上げることができるのか、と思ってしまいます。「白猫アントワネット」も先日読んだ再構成された短篇集に入っていたので作者がお好みなのでしょう。2013/12/19