出版社内容情報
クリスマスの五日前、雪に覆われた墓地で会った女性に恋をし、四日前に奇妙な神父に出会い、そしてついに殺人者と対面する五日間
内容説明
クリスマスの5日前、警視リチャード・ジュリーは雪に覆われた墓地で会った女性に恋をしてしまう。4日前、謎めいた神父に出会う。3日前、元貴族メルローズ・プラントが到着する。事件の解決に欠かせぬ人物だ。2日前、「エルサレム」亭にてジュリーとプラントが顔を合わせる。そしてクリスマス前日…“パブ・シリーズ”第5作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しましまこ
23
クリスマスだから?今までになくおセンチな文章に戸惑いながら読む。事件はさして驚きもなくサクサク進むが、ジュリー警視のにっこりや子供とのやり取りにまたもや胸キュン、ミセス・ワッサーマンとの半地下のアパートでの一時にうるっとさせられちゃったよ。やっぱり天使じゃない?今やほとんどコメディ要員、メルローズさん、今回は粋なクリスマスプレゼントに参りました。2017/11/12
ごへいもち
12
再読。情緒豊かでユーモアがあって主要な人物が魅力的2012/03/12
Inzaghico
9
以前、某翻訳家が、ワープロやPCで原稿が作成できるようになってからというもの、話が長くなる傾向がある、と話してくれたことがある。この作品は、PCが普及する前じゃないかと思うんだが、けっこう分厚い。最後には唸らされたが、長い~。若き貴族をはじめとする少年が本作のカギを握る。彼らにとって光明が見える終わり方でよかった。2022/02/11
Kitinotomodati
4
いかにも「イギリス」な味わいのミステリ。読後感も何かさわやか。なによりこの前の『家鴨』と違って読みやすい。ウィギンズの恋?は進展していくのかな?2019/01/22
ヨッシー
4
このあたりから、グライムズの作品の特徴、哀愁というか、悲しみというか、が顕著に出てき始めていると思います。今作はトリックにはそれほど派手さはないし、犯人も分かる人は分かるんじゃないか(僕は分かんなかったけど)と思いますが、雪降る重苦しい感じが出てきていて、作品に独特の印象を与えているので、かなり読みやすかったと思います。ただ、帯にある「雪降る墓地で、警視恋をする」はちょっと言いすぎかも(笑)2009/02/14