出版社内容情報
劉備は孫権より荊州を譲り受ける。曹操は関中に兵をすすめる。熾烈な戦いに勝ち、天の志を得て曹操が魏王となる怒濤の第七巻。
内容説明
荊州において劉備の勢力が膨張している。孫権は本気で荊州を劉備に任せたのであろうか。北方にいる曹操の目には、両者は協調しているように映る。そして西方には馬超と韓遂が―熾烈な戦いを進める初老の曹操にとっていまや蔵月さえも障害になりつつある。建安二十一年、魏王となった曹操は、後継を誰にするか迷いの中にいた。
著者等紹介
宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
昭和20(1945)年、蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事、創作をはじめる。その後帰郷、ながい空白ののち「王家の風日」を完成。平成3年、「天空の舟」で新田次郎文学賞、「夏姫春秋」で直木賞、「重耳」で平成5年度芸術選奨文部大臣賞、「子産」で平成13年の吉川英治文学賞を受賞。平成18年に紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
62
劉備のサイコパス感が生きる蜀征服(もしくは乗っ取り)篇。関羽とか張飛はあまり盛らずに描かれてるんですが、趙雲とか龐統はすごくカッコよく描かれてますね。そして張遼。本巻の終盤は曹操の後継者問題ですが、本当に三国志って人間のエピソードがバリエーション豊かで楽しめます。2025/02/19
スター
60
以前から感じてたけど、基本宮城谷昌光の三国志は、曹操推しのような気がする。が、吉川英治の三国志が基本劉備推しなので、これはこれでいいと思う。 どんな人にも長所もあれば短所もあり、単純にどっちが善でどっちが悪とか言いきれないし。 この巻もよかった。劉備の結婚、赤壁の戦いで活躍した周瑜の行く末、ついに魏王となった曹操の後継者選びなどが描かれる。 面白いので、多分全巻読むでしょう。2019/10/15
Die-Go
45
図書館本。いよいよ劉備の蜀獲りが本格化する。聖人君子ではなく、策謀廻らせるあくどさも持ったキャラなのが正史準拠ならでは。一方魏の曹操の元では臣下の世代交代が進む。荀彧然り、荀攸然り。★★★★☆2022/04/23
Book & Travel
40
劉備が蜀に侵攻し勢力図が固まってくる。恩も恥も無いと本作では評価の低い劉備だが、ここへきて器の大きさと人としての成長が見られ、節目節目で心服する人物が現れるのが興味深い。張飛の将としての成長が描かれるのも嬉しい所。一方呉は大黒柱の周瑜が早逝するが、若いが人を良く見る孫権を、魯肅や呂蒙ら良将が支える。国力を回復させた曹操は、西方で馬超と、合肥では呉との攻防。天才的な戦略と人材登用は衰えないが、権力者の怖さを覗かせる場面も。三人の時勢の読みや人心の掴み方は其々に現代にも通じる所が感じられ、読み応えがあった。2022/05/25
ジュール リブレ
37
全12巻の半分を過ぎました。いよいよ三国鼎立。劉備が蜀をとりました。この先は、いよいよ悲しいシーンが続くんだよな、と、2千年前の歴史に心を寄せる。淡々とした筆致と、粛々とした時の流れを感じ、味わいながら、じっくり読み進めたい。2019/08/19
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