出版社内容情報
流行のイデオロギーに与せず、独自の道を貫いた孤高の思想家の入門篇。本当に信ずべき言葉とは何か、自分の目で確かめてください
内容説明
かまびすしい流行言論に与することなく、事物の本質にじかに迫る透徹した知性で、戦後日本に孤独な問いかけをつづけてきた福田恒存。近代化、新憲法、民主主義、平和運動、進歩主義など、戦後文化の根幹にかかわる諸問題への論考を、精選収録。かつて「反時代的」と映りながらも、今、その見事な予見と洞察で人を驚かせる氏の思想の全貌を、本書は三百余の断章に抽出・編集した。
目次
悪
迷信
日本
逆説
現実
死語
叡知
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イボンヌ
7
偶然編者のお宅に訪問した際、玄関に福田恒存氏の直筆の色紙が有るのを見たところから、この本にたどり着く。偉大な方で有る事が改めてわかる。2022/02/05
夢読み
1
保守論客の(もう亡くなってずいぶん経つけれど)語録集ということで、なかなか感想が書きにくいので、特に気になった言葉を引いてみる。「古典はそれを生きてみるべきもの、体験してみるべきものであります。」「私たちの心がけなければならないことは、現代のなかに、私たち自身のなかに、古典に通じる道を探すことです」。武道が「型」を重視する理由にも通じるのではないだろうか。2014/12/26
しろくまZ
1
言葉、文化に対する福田の誠実な態度のみにおいても、信頼に値する人物であったことが想像される。本書は福田恒存入門ともいうべきものである。機会があれば全集にも取り組みたい。2012/01/13