文春文庫<br> フーコーの振り子〈上〉

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文春文庫
フーコーの振り子〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 566p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167254452
  • NDC分類 973
  • Cコード C0197

出版社内容情報

二千年王国を夢みるテンプル騎士団。秘密の記号にこめられた世界制覇への野望とは?二十世紀最高の知的興奮小説、待望の文庫化

内容説明

「追われている。殺されるかもしれない。そうだ、テンプル騎士団だ」ミラノの出版社に持ち込まれた原稿が、三人の編集者たちを中世へ、錬金術の時代へと引き寄せていく。やがてひとりが失踪する。行き着いた先はパリ、国立工芸院、「フーコーの振り子」のある博物館だ。「薔薇の名前」から8年、満を持して世界に問うエーコ畢生の大作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

313
★★★☆☆ 『薔薇の名前』とは趣きが変わって割と軽い文体。 しかし、知の迷宮とのキャッチコピーは伊達じゃなく、テンプル騎士団をはじめ、サン・ジェルマン伯爵だの薔薇十字だの雑学満載で非常に難しく、読むのに時間がかかる。上巻ではタイトルになっているフーコーの振り子についてはあまり出てこない。 胡散臭い陰謀論をテーマに物語は進行していくが、アルデンティ大佐の死の謎は残ったままなので、それが下巻でどう絡んでくるのか楽しみ。2022/07/09

ケイ

115
再読。「薔薇の名前」とこの「フーコーの振り子」で完全にエーコに魅了されたのが十数年前。知らなくても読むことはできるが、キリスト教、騎士団、十字軍、フリーメーソンらのワードにときめき、それらに関する自分の知識のなさに悲しんだ。その後、自分なりに随分とそれらに関する本を読み、再びドキドキしてページをめくってみた。すると、話が以前よりするっと入ってくるのが嬉しい。騎士団に関しては、もっと勉強してから読むのだったと思う。2015/11/30

えりか

55
ベルボ行方不明の謎や、テンプル騎士団の計画の謎など(本筋)を残したまま下巻へ。とても面白い。テンプル騎士団、面白いなぁ。数字の神秘の当てはめは、アッリエのいうように勝手に好きな数字になるまで割ったり、かけたりすればいいだけの気がする…。オカルト学に辟易してしまいそうになるところで、面白い会話回しが挿入され飽きさせない。にやりとしてしまう。ブラジルの宗教体験の熱狂がよかったな。ムワンとむせるような熱気と悩ましい神秘体験。私もその場にいるのではないかと錯覚するほどの陶酔感。謎は謎のままなので、とにかく下巻へ。2018/01/10

syaori

54
これは、「テンプル騎士団に追われている」と電話をしてきた同僚ベルボの記録を読み、彼を追ってパリへ行ったカゾボンが「再考」し語る物語。テンプル騎士団と学生運動に彩られた大学時代から始まって、ベルボとの出会い、テンプル騎士団の謎を語り失踪した大佐の事件へ。この大佐が置いていった謎が聖杯や薔薇十字団、謎めいた人物と繋がって、だんだん世界の神秘に踏み迷っていくよう。章題はセフィロトの木のセフィラー名になっているのですが、これをたどった先に何が見えてくるのでしょう。ベルボが渇望する「絶対」?それとも「人間の狂気」?2018/03/28

NAO

49
初読のときは難解で読み終えるのに苦労したという印象しかなかったが、「あれっ?こんなにおもしろかったっけ?」と驚くほどにすいすい読み進んでいく。テンプル騎士団、錬金術、異端、オカルト。カゾボンがヤコポ・ベルボに出会い、はまり込んだ妖しげな世界、目くるめく体験。ところがやっぱり、文末に近づくにつれてどんどん難解に。溢れるばかりの知識と多弁、人を幻惑させる中世の闇。初読の時とは違う新しい発見があることを期待して、下巻へ。2015/12/17

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