出版社内容情報
ソロモンから中部太平洋へ。米軍の本格的反攻が始った。戦局逆転の悲願をこめて新技術開発のため日本技術陣の必死の奮闘が続く…
内容説明
打倒零戦の秘密兵器F6Fがついに日本軍の前に姿を現わした。レーダーをはじめ最新技術と豊富な物量にものを言わせて襲いかかる米軍に対し、零戦パイロットたちは操縦技術を駆使し知恵をふりしぼって奮闘、白熱の航空戦が中部太平洋で繰り展げられる。大河力作全6巻の3は昭和18年のソロモン航空戦からルオット格闘戦まで。
目次
第1部 昭和18年ソロモン航空戦は一段と熾烈になる。そして夏、米軍は本格的反攻の第一弾として、ついに中部ソロモンに駒を進めてきた。
第2部 米軍はわずか二年で高速空母十数隻を建造し、反攻第二弾として中部太平洋に投入してきた。同時に打倒零戦のF6Fが登場してきた。
第3部 スプルーアンスの機動部隊はギルバート、マーシャル、そしてソロモンへと暴れまわる。零戦隊は苦闘を強いられつつも格闘を挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
36
ガダルカナル島争奪戦のあと生起した中部ソロモンの戦いに生き残った零戦パイロットたちの悲壮感の濃い証言が連なる。そこから日本があの戦争に勝てなかった要因のほぼすべてが炙りだされる。中部ソロモンの戦いは、ミッドウェーやガ島、サイパンなどのように、一般には広く知られていないようだが、この時期の戦いに敗戦の要因のほとんどを垣間見ることができる。その意味で重要な巻といえるか。山本五十六機上戦死からあとに生起した戦いを列記してみる。ルンガ沖航空戦、クラ湾夜戦、コロンバンガラ島沖海戦、ベラ湾夜戦、第一次ベララベラ海戦、2020/09/19
イプシロン
29
本編内容は、中部ソロモン航空戦とギルバート諸島(マキン・タラワなど)と、マーシャル諸島(クェゼリン・マロエラップ環礁など)の航空戦の実相がほとんど。もう少し、技術的なことが書かれていてもよいと思った。例えば、日本側の二号零戦問題と二二型の関係とか、99式2号銃(銃身を長くして初速と命中率を上げた20ミリ砲)の開発と投入などの記述があっても良かったのではと。しかし、戦場の実相をから見える物量戦の様相を考えるなら、そうした改良など、焼け石に水だったとも言えそうだ。製品の良さだけに目を奪われ、国力や産業基盤を2023/07/17
しょうご
0
日米両軍のパイロット、技術者、軍人の緻密な取材から第二次世界大戦の開戦から終戦までを描く超大作。ハードカバー3冊(文庫6冊)ありますが、息もつかせず読ませます。
p-man
0
4巻へ・・・2012/07/07
kaba
0
熱闘篇第一部、二部、三部。米軍はF6Fヘルキャットを前線に本格投入。日本航空隊には「撃墜」「未帰還」「戦死」の単語が並ぶ。つらいものがあります(涙)2021/11/20