出版社内容情報
ミッドウェーへ、切り裂かれた国ドイツへ、沖縄へ、名著『滄海よ眠れ』の著者による死者鎮魂、生き残った人々の声を聞く旅は続く
内容説明
「非国民」―日本の勝利に疑いを持つ母に向かって、心ない痛罵を浴びせてしまった私。あの8月15日まで、私は祖国の勝利を信じて疑わない少女だった。その痛みを胸に、ミッドウェーへ、軍事政権下のチリへ、切り裂かれた国ドイツへ、そして沖縄へ、死者鎮魂の旅は続く。これは東西冷戦構造が変動した時代の証言でもある。
目次
アメリカ・いくさの「傷」にふれる旅
ビクトル・ハラの墓
暮しの消えた日
村八分事件を知っていますか
かがり火の妹たち
大岡昇平先生との別れ
タブーのある社会に生きる不幸
逃れがたい旅
結の娘たち
焼跡から「悲しい酒」へ
権力による抹殺
1945年の少女