出版社内容情報
明治十一年八月、東京・竹橋で近衛砲兵の暴動が起った。五十五名の関係兵士がみせしめのため銃殺された。歴史の闇に置きざりにされた兵士たちのドラマを掘り起す
内容説明
報われぬことへの怒りが暴発した1878年の近衛兵による反乱、いわゆる「竹橋事件」は、その後の日本の運命を左右するほどの重大な意味をもつ事件であった。「明治」という新時代に希望をかけながら明治国家によって圧殺され、歴史の闇に葬り去られた青年たちを掘り起した、ノンフィクションの原点ともいうべき傑作。
目次
近衛砲兵広瀬喜市さま
埋葬
風のとまった7月
口火
空白の3日間
たじろぎ
近づく足音
革命は可なり
身の上話
血判状
露草
火門封印
皇居へ
王子行軍
軍律
苦役の日々
時間への旅