出版社内容情報
明治十一年八月、東京・竹橋で近衛砲兵の暴動が起った。五十五名の関係兵士がみせしめのため銃殺された。歴史の闇に置きざりにされた兵士たちのドラマを掘り起す
内容説明
報われぬことへの怒りが暴発した1878年の近衛兵による反乱、いわゆる「竹橋事件」は、その後の日本の運命を左右するほどの重大な意味をもつ事件であった。「明治」という新時代に希望をかけながら明治国家によって圧殺され、歴史の闇に葬り去られた青年たちを掘り起した、ノンフィクションの原点ともいうべき傑作。
目次
近衛砲兵広瀬喜市さま
埋葬
風のとまった7月
口火
空白の3日間
たじろぎ
近づく足音
革命は可なり
身の上話
血判状
露草
火門封印
皇居へ
王子行軍
軍律
苦役の日々
時間への旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
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読み終わってからちょっと時間が経ちましたが。力作です。政府側の視点をほぼ切り捨てて反乱側から竹橋事件を描いた小説風ドキュメント。「小説として書く方がはるかに容易な仕事であったかもしれない。しかし、若干の虚構を補いとして加えながら、判った限りの「事実」を網羅して、実在の人物たちによる竹橋事件という一枚の織物を編む。その手法に拘る事で、私は歴史絡みのドキュメントを書く人間としての姿勢を保った」という作者。これはもう好みの問題だと思う。読みやすい本ではないですが、勉強になります。2013/02/09
丰
0
Y-202007/03/10
悸村成一
0
読了69冊め。p.338f に処刑者名簿がある。早くこれに気付けば少し読みやすくなったかも知れぬ。2020/06/27
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- 和書
- おれは清麿