出版社内容情報
英国に留学した元女優と商社マンを次々と襲う北朝鮮スパイと日本赤衛軍の魔手。その狙いは? 危機管理の盲点を衝く、長篇小説!
内容説明
平壌に拉致された浩美を救出するため、義父賢一と安原は北朝鮮へ向かう。その一方、テロ集団・日本赤衛軍は新たな人物に狙いを定める。舞台はフィリピン・マニラ。ターゲットは商社支店長。事件の深層は。そして浩美と息子の安否は―。「若王子事件」をモチーフに、日本人の危機管理の盲点を衝く意欲作、全1600枚完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
18
(上巻の続き)下巻は場所を変え、フィリピンで三井物産の支店長誘拐事件が描かれる。30年以上前のことなので、当時の報道のことはよく覚えていないが、本書に書かれていることは事実に近いのではないかと思わせる。中でも目を引くのが、人命重視でいくらでもカネを出すつもりの日本と、安易に犯人グループに屈するべきではないとする西欧の考え方の違い。この考え方の違いはいまだに残っているのではないだろうか。エピローグでは大韓航空機爆破事件を示唆する人物が登場しており、最後まで徹底して描かれる北朝鮮の闇は恐怖だ!2021/12/02
ジョルジョ
1
北朝鮮に拉致され、何とか脱出できた話だが、実際は、多くの人が拉致されたまま、一生を終えるのだろう。2018/10/15