出版社内容情報
野球と人生への愛──ケヴィン・コスナー主演でジーンとくる映画化(日本題名「フィールド・オブ・ドリームズ」12月全国一斉公開)
内容説明
1919年、ワールド・シーリズ八百長事件に巻きこまれて永久追放の憂き目にあった非運の外野手、そのシューレス・ジョーが、いまアイオワの玉蜀忝畑のなかの野球場に現われる。―夢見ることの力、人生における“野球”という言葉の魔力を、詩的に、ファンタスティックに描いた傑作青春小説。映画「フィールド・オブ・ドリームス」原作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
164
「フィールド・オブ・ドリームス」の原作で、アメリカのプロ野球八百長事件に連座して、球界を追放されたシューレス・ジョー・ジャクソンを偲んだ作品である。 「それを造れば、彼が来る」という言葉から、農場を野球場に変える…アメリカ人の心に流れる野球愛ともいうべき心根は、日本の八百長事件とは 違った風景が見える気がする。2020/05/13
ケイ
138
果てしない想い、納得出来ない喪失をどうにかしたい気持ち。それがとても強ければ...。こんな形でのアメリカンドリームの、come true。夢の進み方も、やってくる彼らも、とても静かで、語り手がずっと夢の中か異次元から語りかけているようだった。背中を叩いて吐き出させたあとに、大きな男達が微笑みながらハイタッチをしているのが見える。そして、ライ麦畑ではなく、フィールドを眺めるサリンジャーが花を添える。2019/04/21
しゅう
60
映画『フィールド・オブ・ドリームス』の原作本。ある日、「それを作れば、彼はやってくる」という啓示に打たれた主人公のレイ・キンセラは、所有する農地の一部をつぶして野球場を作る。すると、シューレス・ジョー・ジャクスンが仲間を引き連れてやって来る。皆故人であるから、ファンタジーだと言ってしまえばそれまでだが、郷愁が堪らない。さらに、(あの!)サリンジャーやムーンライト・グラハムも巻き込んで物語は展開する。私が映画の中で一番好きなシーンは主人公とその父親がキャッチボールをするところなのだが、そこはなかった。傑作!2025/05/02
ワッピー
42
アメリカの二大神話、野球とサリンジャー。保険セールスマンを辞め、農場を買ったレイ・キンセラが「それを作れば、彼らはやってくる」というビジョンに従い、畑をつぶして野球場を建設したとき、現れたのは1919年の八百長事件に連座して球界を追放された伝説のシューレス・ジョー・ジャクソンだった。そしてさらなるビジョンに従い、レイは隠遁しているサリンジャーを癒す旅に出る・・・それは過去の選手をスカウトする道のりでもあった。野球を愛する男たちの誇り高くももの悲しい物語に、そしてムーンライトの決断に乾杯。映画もおススメ!2019/12/15
yyrn
35
現代のアメリカは様々な課題や対立を抱え、憧れの国とはもう誰も呼ばないだろうが、ただ時たま凄いことをやらかすので、さすが大国やることがちがうなと感心することがある。▼この野球小説を読んだ者なら誰でも一度は夢想する広大なトウモロコシ畑に造られた野球場での試合を、なんとメジャーリーガーを連れて来て実際に公式試合としてやってしまうなんて!ちょっと凄い。Wソックスやヤンキースの選手たちが外野のトウモロコシ畑の間から登場する映画さながらのシーンにはちょっと唸らされた。演出とはこういうことなのね。2021/08/14
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