内容説明
現代の「知」の巨人・立花隆の全貌にここまで迫った本はない。下巻では、仕事を離れた趣味人としての立花隆を紹介。さらに代表的著作を、その道のプロの眼で解説する。家庭での姿を彷彿とさせる、幻の「たちばなしんぶん」には抱腹絶倒。金字塔「田中角栄研究」に至るまでの月刊誌特集記事傑作選も収録。これであなたも立花通。
目次
第5章 立花隆を読む(エコロジー的思考のすすめ(池沢夏樹)
中核VS革マル(久田恵)
田中角栄研究全記録(堀田力) ほか)
第6章 幻の『たちばなしんぶん』(妹尾河童)
第7章 金字塔「田中角栄研究」に至る才能の萌芽・月刊誌特集記事傑作選(60年安保英雄の栄光と悲惨;東大ゲバルト壁語録;この果てしなき断絶 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akira
21
上巻につづき下巻。 今回もかなり内容の濃い一冊だった。膨大な情報量をふくんでいるのに、読みやすく、印象に残る。しっかりと読書経験として読者に残る筆力は見事。 各界の著名人による著作と著者の紹介記事やプライベートの海外別荘など、興味深い内容も多い。しかし、氏による雑誌の特集記事が非常に濃い。学生運動から毛沢東、共産党の指導者からチェスの世界戦まで、どれも読み応えのあるものばかり。やはりこの人が興味を持つ人物や出来事は、どれも突き抜けている。 印象に残るひとつの単語。耽るという言葉への渇望。 「耽読」2015/07/30
Hiro
2
上巻に続いて、本書も高名な作家、ジャーナリストの人となりを明らかにする一冊。フランスに別荘を持ってワインを楽しんだりオーディオマニアであったり家では親子で家庭新聞を発行したり。主要著書を各界の著名な作家、学者、専門家が紹介した「立花隆を読む」の部分が最も面白い。分量にして半分以上を占める、立花自身の若書きの月刊誌出稿記事選集は、70年代の世の関心事に沿った様々なテーマのナマの取材記事が並ぶが、当時とは全く状況の違う今日では具体的なだけに論点や感覚が分からず、意外に読みにくかった。2025/01/03
shiaruvy
0
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