出版社内容情報
明治42年、初代韓国統監・公爵伊藤博文は韓国独立運動家安重根によって満州ハルピン駅で暗殺された。二人の運命的な出会いを描く
内容説明
明治42年、初代韓国統監・枢密院議長・公爵伊藤博文は満州のハルビン駅で射殺された。狙撃者は韓国独立運動家の安重根。暗殺事件に至る伊藤博文と安重根の運命的な出会いを、韓国側の貴重な資料と精力的な取材によって克明に描き、事件の真相を明らかにした、“ノンフィクション小説”出色の長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
29
安重根主体で書かれています。事件の経緯、背景がわかりました。学生の時に授業で安重根をどうとらえるかの質問に、テロリスト、救国の英雄、日韓を誤らせた愚人等いろんな評価にわかれたことを思い出しながら読みました。2023/05/22
kera1019
5
勘違いとまでは言わなくても、祖国独立の為の鼠賊、伊藤博文暗殺が思い違いに終わって、韓国の太皇帝にさえ「物事の理非を解さないこと甚だしく」と言われてしまう安重根って… その後、祖国独立どころか韓国併合へと進んでいく事を考えると愚かを超えて純粋に思えてしまう。2013/10/08
出世八五郎
3
本書の中では、伊藤博文が日韓併合を既に決意していた♪と記述していた記憶あり。
蝮
2
史料から綿密に二人が交錯する過程を描く。安重根には思想家というイメージを持っていたが、これを読むと伊藤暗殺までは育ちのいい行き当たりばったりの無責任な男で、暗殺成功から死刑までの半年間でいきなり人格者になった感があった。監獄で周囲の日本人たちが安に感化されていくのが面白い。2023/09/23
i-O
2
おもろ