文春文庫<br> 夕陽が眼にしみる―象が空を〈1〉

文春文庫
夕陽が眼にしみる―象が空を〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 316p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167209100
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

土地についても宿命的な出会いといったものがあるのだろうか。そこに至ることがなければいまの自分はありえなかったというような土地が…。「たったひとつの土地」をひそかに求めながら街を歩く。事実と虚構の狭間にあるものを深く意識しつつ書物を読む。「方法」と真摯に格闘する日常から生まれた珠玉の文章群。

目次

夕陽が眼にしみる―歩く(改札口;私の上海;体の中の風景;かげろうのような地図;街の王、泥の子 ほか)
苦い報酬―読む(父と子―大宅壮一;歴史からの救出者―塩野七生;一点を求めるために―山口瞳;放浪と帰還―藤原新也;無頼の背中―色川武大 ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふじさん

72
「一瞬の夏」から読み始めた作家。時代がほぼ重なり、沢木耕太郎の本を読みながら人生を歩んで来たように思う。今回再読した本は、特に「夕陽が眼にしみる」の彼の旅に対する強い思いが書かれているし、「苦い報酬」は、私の好きな作家の塩野七生、吉村昭、近藤紘一についての文章があるので読んだ。さすがは沢木耕太郎、今読んでも文章が腐っていない。文章が腐っているとは、この本に出てくる大宅壮一の息子の歩が、父に投げかけた問い掛けに、沢木が使った言い回しだ。この本には、方法と真摯に向き合わう沢木の珠玉の文章群がある。 2020/12/21

makimakimasa

11
バスで街を巡りながら体の中に自分の地図を作る。歳を取っても何かが起こる可能性のある街に住み続けたい。写真を撮ると対象の記憶が薄れ易くなる。自分とはまるで正反対なのに、すっと心に入ってくる思考の軌跡と心地良い文章。作家評と書評は、知らない人物や作品でも、沢木の読み方・感じ方に関心があれば退屈しない。だがやはり、「妻と娘」シリーズを読破している近藤紘一が、最も興味を惹かれる。1つの体験がどの様に深化したかを俯瞰出来る『目撃者』編纂、近藤の諦念に近い不思議な寛容さに繋がる自己放棄の発見。2022/03/14

Hong Kong

5
今まで読んだ沢木さんと、2008年頃から読んでないので、新しいの全部読んで、勝手にランキングがしたい。2005/06/27

すいへい

4
この本を初めて読んだのは20年前。今読んでも内容を覚えてる2020/06/07

鮎川まどか@AnxAn

3
ごった煮感漂うエッセイ集。 短すぎたり長すぎたりで少し肌に合わない感じがした。 ただ、視点の鋭さと文章の持つ感傷は変わらずである。 「色川武大」「柴田練三郎」考は面白かった。2011/11/20

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