出版社内容情報
運命を賭けて夫に従った持統女帝、木曾の風雲児義仲と巴御前の逃避行、後深草院の愛人二条の感傷旅行など女たちの旅のドラマを探る
内容説明
運命を賭け夫・大海人皇子と共に吉野へ向かったう野讃良皇女(持統女帝)。淡い水彩画のような筆致で旅行記「更級日記」を書いた菅原孝標の女。木曾の風雲児義仲に従った巴御前の逃避行。後深草院との愛に破れ、感傷旅行に出た二条。江戸時代、信州の一主婦でありながら旅日記をまとめた沓掛なか子。五人の女たちの旅のドラマを探る。
目次
歴史に生命をかけて―持統天皇
あずま路のはてより―「更級日記」の著者
木曾の風雲児義仲とともに―巴御前
愛の終わりの感傷旅行―「とはずがたり」の二条
札所めぐり・母子抒情―沓掛なか子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅっく
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この手の歴史随筆さらっと読めるし大好きでした。5人の旅する女の物語です
源義
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持統天皇:壬申の乱ての移動、その後の吉野を中心とした「旅路」、菅原孝標女:『更級日記』、巴御前:と木曾義仲と共に過ごした木曽路の青春と倶利伽羅峠の奇跡、二条:『とはずがたり』による愛欲の果ての世捨て人的な生き方、沓掛なか子:江戸時代信州の造り酒屋の後家であった彼女の秩父巡礼を中心とした『東路の日記』による庶民女性の旅路。それぞれの旅路を永井路子が追う随筆、紀行文。巴御前だけ後からの挿入らしく少し雰囲気が異なる。 2024/09/04