出版社内容情報
本当にすごいヤツはトップを隠れみのにでっかい仕事をしたナンバー2である。平時忠など日本史の偉大なやり手を解剖する傑作読物
内容説明
歴史をながめてみると、トップの陰で、決して目立たないが充分な実力を持つ、したたかな仕事師がいたことに気づく。北条義時や徳川秀忠がそれである。一方で、その陰の役割に徹し切れず、身を滅ぼした源義経や明智光秀の類の連中もいる。No2の生きがいとは。巻末に城山三郎氏との対談「いま、ナンバー2がなぜもてる」を収録。
目次
北条義時―はじめは駄馬のごとく
源義経―スタンドプレーが怪我のもと
徳川秀忠―花咲くモグラ戦術
平時忠―平家政権の仕掛人
明智光秀―途中入社の栄光と挫折
藤原不比等―大忠臣の完全犯罪
視点を変えて―ナンバー1からの採点
対談 いま、ナンバー2がなぜモテる(城山三郎・永井路子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こきよ
63
ナンバー2としての実力を発揮するには稀有な実力者たるナンバー1の下に付く必要が先ず有る。2015/07/04
けやき
37
【再読】ナンバー2として生きた人物として、北条義時、源義経、徳川秀忠、平時忠、明智光秀、藤原不比等を取り上げてる。大河の北条義時を目当てに再読。ナンバー2として生きる極意を学ぶw2022/11/05
りゅっく
7
永井路子の歴史エッセイは楽しく読めて勉強になります。本作はナンバーツーで成功した人物、失敗した人物をとりあげて永井節で描いています。1990/12/01
しゅわ
7
ナンバー2から歴史をみてみよう!…という、ちょっとかわった視点の歴史エッセイです。ナンバー2とはいえ登場する人物達は北条義時、源義経、徳川秀忠、平時忠、明智光秀、藤原不比等…となかなかのラインナップ。ナンバーワンの陰で決して目立たず、実力を裏に隠して名より実を取るしたたかさ…一方でナンバー2に徹しきれず身を滅ぼした人達も。こうやってナンバー2のおはなしを読んでいると、教科書で読んだタイクツな歴史が生き生きとみえてくる気がします。2013/06/14
フェリシティ
6
何故かNo.2というポジションに魅力を感じる。トップの座を譲り、あくまでNo.1を立てるけど、実際はNo.2の方がデキるヤツ…なNo.2って、ちょっとカッコよくないですか(←)。今回も勝手にそんなNo.2を期待したのだけど、うーん…永井さんの言うNo.2と私のイメージのNo.2に若干のズレがあったような。それに、No.2の略歴云々よりも、No.2の性格に焦点を当ててほしかった。そもそもNo.2になる極意が知りたかったわけではなく、歴史上にはどんなNo.2がいるのかを読みたかった私には、物足りなさ拭えず。2011/11/26