文春文庫<br> 美貌の女帝

文春文庫
美貌の女帝

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 398p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167200176
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

壬申の乱から藤原京、さらに平城京へと都がうつる激動の時代、皇位を巡って氷高皇女(元正帝)が懸命に守り抜こうとしたものは・・・

内容説明

壬申の乱を経て、藤原京へ、さらに平城京へとめまぐるしく都が遷る激動の時代は、また裏面で皇位をめぐって大変革が進行した歴史の重要な節目にあたる。その矢面に立たされた氷高皇女=元正女帝がすべてを政治にささげ、わが身を賭しても守り抜こうとしたものは何だったのか。悲劇の女帝を描く長篇歴史小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カピバラ

33
氷高皇女(元正天皇)を主人公とした歴史小説。吉備と長屋が結婚したときには傷ついたが、氷高が即位する時は、こうなるべきだったのかなぁと。あと、長屋は騙されたふりといいながら、長娥子と子供作りすぎじゃない?とも笑。昔の天皇の歴史は血みどろだなぁ…と改めて考えさせられる。平成の次の天皇はどうなるのかしら…と思ってしまった。2015/04/27

こぽぞう☆

28
ここしばらくの間に、この時代の小説を何冊も読んだ。杉本苑子さんと永井路子さんのものを。お二人とも、藤原氏と蘇我系の女帝たちとの確執を描くが、そもそもの不比等と持統天皇との仲は描かれたようなものだったのかどうか疑問。そこにこれほどまでの齟齬があって、不比等は位人臣を極めることができたのか?かの草壁皇子の佩刀の件はどう説明するのか?この一連の小説が書かれた後に多くの考古学上の知見もあり、なんともいえないが。2016/07/31

巨峰

28
氷高皇女(元正天皇)を主人公に飛鳥から平城京に至る歴史の混乱期を描く。やや運命的なところは気になるが、斬新な解釈もありなかなか楽しめる。奈良時代というのは、平安時代を生み出すための過渡期にあたるように思えた。2011/06/13

みっちゃんondrums

27
持統天皇から元明、文武、元正、聖武天皇までの即位の裏には、蘇我氏系統の女性たちの意志があったというのが、新鮮だった。蘇我氏系の女帝たちは、藤原氏と対立していたと、作者は描く。主人公の元正(ひめみこ氷高)側に立って読むため、藤原氏憎し、となる。蘇我氏だって同じようなものだったのにね。気が休まることのない陰謀の応酬で、盛衰を繰り返し・・・。歴史って、いろいろな視点から描けるな。2018/02/06

ユウユウ

21
毎年再読。蘇我と藤原の闘い。女帝や女系の問題。史実として論じられるような内容を読みやすく、かつそれぞれの心理描写を鮮やかに描き出している。2020/04/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/432764
  • ご注意事項