出版社内容情報
戦国時代、稀代の風雲児、織田信長の妹に生まれたがゆえに、またその類まれな美貌のゆえに、数奇な運命をたどらざるを得なかった、お市の方の華麗で苛酷な一生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅香
34
私にとって信長は血も涙もない冷血な人。やたらと火を放ったというイメージだけが先行している。信長を信長らしめたものは一体なんだったのだろう。。弁解の余地もない行動はお市の目線を通して物語られる。。生い立ちから家族構成、生きた時代。決して乱暴者だけじゃなかった像が永井路子さんの手で浮き彫りにされる。上巻は那古野城時代からお市の嫁ぎ先、浅井長政と織田信長の対立まで。教科書で習ったことの道筋がわかっていても、その道のしか選べなかった、こと訳を知りたいと一行、一行に鼓動する。戦国を生きた女性の逞しさも期待。次巻へ。2020/01/08
フェリシティ
2
☆☆☆個人的に、お市の方以上に浅井長政に惹かれました。彼のまっすぐにしか生きられない性分に、好感を持ちました。この作品は、戦国の世の悲しみを描いていると思う。お市の方は、そんな戦国を壮烈に生き抜いた、強く美しい女性。2010/07/15
天翠
1
女性の側からひたと見据えた戦国の世。好奇心が強く聡明なお市の方。一方では武将たちはこうであったのかもしれないと興味深い内容でした。何より、尊敬する信長様がカッコイイ。2010/04/13
蒼式部
0
お市の方の目線で、周りの状況を(特に織田信長)綴っている小説です。お市の強く成長した姿に、心を打たれました。もっとお市が好きになりました。また、この小説では、所々ん?となる人物もいらっしゃいますが、小説なのであまり気にしないほうが世界観に引き寄せられ、楽しめると思います。お市の方がどんな人生を歩み、どんな成長を遂げたのかという世界観を、味わいつつ楽しんで読んでいただけたら、心に残る小説だと思いました。下巻もたのしみです。2020/01/07
秋乃みかく
0
★★★★☆ 再読。信長カッコイイ♪2011/01/15