出版社内容情報
脆弱な豊臣秀吉の体制を支えたのは、兄の補佐役に徹した弟秀長の卓越した実務能力に負うところが大きい。秀長の生涯を描く大長篇
内容説明
豊臣秀吉の三歳違いの弟・秀長は史上類を見ない膨張を続けるその組織のなかで、経歴からいっても実績からいっても、万人が認めるナンバー2でありながら、自らの働きを誇ることなく、常に脇役に徹したまれにみる有能な補佐役であった。激動の戦国時代にあって天下人にのし上がる秀吉を支えた男の生涯を描いた異色の歴史長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
89
豊臣秀吉の弟秀長の生涯を描く長篇。作者が前書きで述べるように、兄秀吉を除けば、これだけ高い地位に出世した例は極めて稀なのにもかかわらず、彼についてかかれた作品は少ないと思う。戦国期の武将としては手垢のついていない貴重な存在。堺屋さん、良いところに目をつけましたね。
優希
43
面白かったです。秀吉の弟・秀長の物語。秀吉の裏方に徹していた万能の補佐役だったのですね。優れた手腕の持ち主ながらも常に脇役に徹することで、秀吉を支えた生涯。俯瞰的に歴史を眺めることもでき、説得力のある物語のように感じました。下巻も読みます。2025/03/11
ちび\\\\٩( 'ω' )و ////
37
秀吉の弟は存在感が薄く、文献や伝記、口伝等でも記録が残っていない年代など多い。が、確かに存在していた。何故なら彼は後に兄が天下人となり、最終的な身代は大和、紀伊、和泉の3ヶ国と河内の一部を入れた約110万石の大大名になっていたからである。副題に「ある補佐役の生涯」とあるが、彼は生涯補佐役に努め裏方として生きた。秀吉が天下人にまで至る道程には、彼の内助の力は計り知れない程大きい。秀吉の晩年の醜態は、この弟が早世してしまったからだとも言われている。そんな天下の勢力にまで至った素朴な補佐役の生涯。2019/09/06
金吾
31
○業績は有名ですが余り細部はしられていませんが、名補佐者と言われている秀長を主人公にした数少ない小説だと思います。驀進するボスの後ろで足固めをしていく状態がわかりやすく書かれています。堺屋太一さんらしく経済的視点があるのも面白いです。2020/03/17
金吾
26
○視野の広さと自己顕示欲の無さ、忠誠等補佐者として見事に秀吉を支えています。互いに補完し合ういいコンビだなあと思います。2024/12/19
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